「極楽とんぼはどこかで終わると思ってる」ーー加藤浩次の意地、山本圭壱の覚悟
山本:うん、あれがなかったら今なにしているかわかんないし。 加藤:お笑いとかバラエティのノウハウは、ここで全部教わったよね。極楽とんぼはネタも大したことなかったんだけど……たとえば俺らが『めちゃイケ』でやっていた「リアルなケンカ」みたいな芸も、(片岡)飛鳥さん(番組プロデューサー)がおもしろがってくれたから世に出たものだし。 山本:まさにそうだね。飛鳥さんがおもしろくしてくれた。それで、俺らも「これがおもしろいんだ!」って気づいた。 加藤:マジか嘘かわからないケンカを飛鳥さんがおもしろがってくれて。そのおもしろさを抽出して、世に発表してくれた。いなかったら、極楽とんぼは成立してなかったと思う。 山本:うん。飛鳥さんは、極楽とんぼの1ページ目を作ってくれた人だね。
加藤:(2016年の)再共演の時も飛鳥さんがめちゃくちゃ動いてくれたんだけど……山本さんにはドッキリだったからね、あれね。 山本:いやもう、そうですよ。嬉しい半分、皆からめちゃくちゃ怒られて。どうすりゃいいんだ、って感じだった。 加藤:『めちゃイケ』で再共演した時は、山本さんがいなくなって丸十年でしょ。極楽とんぼは10年前で止まってるんだよ、スパンッて。2時間半の映画を1時間半見たんだけど、あと1時間どうなるのかがわからない状態。だからバッドエンドなのかハッピーエンドなのかわかんないけど、極楽とんぼの行く先を見てみたいなと思ってたんだよね。共演できない時期が長くなっても、俺は続けたいというのはあった。 山本:俺はね、怒られながらでも『めちゃイケ』で、芸能の世界に戻らせていただいた。だけど自分の感覚にもずれがあって、戻ってきたばかりの時はなかなかうまく行かなかったんだよね。最近になって、やっとやっていきたいこともできて、感覚的にもちょっとずつ戻ってきたものがあるから……。俺は、極楽とんぼとして全国ライブをもう1回やりたいんだよ。