緊急事態宣言を発出 菅首相が会見(全文2)1カ月でなんとしても感染拡大防止を
核兵器禁止条約へのオブザーバー参加は?
中国新聞:中国新聞の下久保です。よろしくお願いします。総理にお尋ねしたいのは、2月、訪米が伝えられる、バイデン次期大統領との会談です。日米同盟やコロナ対応などが議題となると思いますが、1つお伺いしたいのが、今月22日に発効する核兵器禁止条約についてどのような方針で臨むかについて聞かせてください。 日本は戦争被爆国として、締約国会議へのオブザーバー参加をするように、連立与党の公明党が求めています。総理はこれまで慎重に見極めるとしてきましたが、核の傘を提供するアメリカへの配慮から、このような慎重な物言いになっているのではないかと思います。総理は常々、核保有国と非保有国の橋渡し役として核軍縮議論に貢献する決意を表明されてこられましたが、今回の日米首脳会談というのは、これにおいて絶好の機会だと思いますが、オブザーバー参加する可能性があるのかどうか、この点について聞かせてください。 菅:わが国は唯一の戦争被爆国として、核兵器のない世界の実現に向けた国際社会の取り組みをリードする、そうした使命を有しているというふうに思っています。核兵器禁止条約の目指す核廃絶というゴールというのは、これは共有していると思っています。また、一方で、核兵器のない世界を実現するためには、核兵器国を巻き込んだ上で核軍縮を進めていく、このことも不可欠だと思っています。現状では同条約は米国を含む核兵器国、また多くの非核兵器国からも支持を得られていないということです。 わが国を取り巻く安全保障環境がいっそう厳しさを増す中にあって、抑止力の維持、そして強化を含めて、現実の安全保障の脅威に適切に対応しながら、地道に現実的な核軍縮を前進させる道筋を求めていくべきだというふうに思っています。こうしたわが国の立場に照らし合わせたときに、同条約に署名する考えはありません。また、ご指摘の会議へのオブザーバーとしての出席についても、慎重に見極める必要があるというふうに思っています。 米国の配慮との指摘、それは当たらないと思います。その上でわが国としては、引き続き、立場の異なる国々の橋渡しというものを進めて、わが国をはじめとする関係諸国と連携をしながら、核軍縮の進展に向けて国際的な議論に積極的に参加していく、これがわが国の基本姿勢であるということには変わりありません。 司会:それでは次のご質問にいきたいと思います。ご質問がある方は。はい、それでは毎日新聞、笈田さん。 【書き起こし】緊急事態宣言を発出 菅首相が会見 全文3に続く