緊急事態宣言を発出 菅首相が会見(全文3完)発生場所・可能性がある場所に絞った
菅義偉(よしひで)首相は7日、官邸で記者会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「菅首相「制約ある生活をお願いせざるを得ない」緊急事態宣言発出を決定(2021年1月7日)」に対応しております。 【動画】菅首相「制約ある生活をお願いせざるを得ない」緊急事態宣言発出を決定(2021年1月7日) ◇ ◇
映画館・パチンコ店を「働き掛け」にとどめた理由は
毎日新聞:毎日新聞の笈田です。よろしくお願いします。緊急事態宣言についてお伺いいたします。今回、緊急事態宣言の営業時間の短縮要請の対象を飲食店に絞られて、映画館であったりとか、昨年、店名公表などもしたパチンコ店等に関しては、働き掛けというような形にとどめていますが、今回、要請せずに働き掛けというような位置付けにされた理由と、実際、それによって効果が上がるとお考えでしょうか。やや、ちょっと中途半端な対応にも思うのですが、いかがでしょうか。 菅:私、たびたび申し上げてますけど、この1年間でコロナの感染状況、そうしたものについて政府もかなり学んできています。そういう中で、先ほど尾身会長のお話にありましたけども、東京のこの約6割の感染経路が不明なところ、そうしたことには大部分がこの飲食店ということであります。ですからそうした対象にしっかりと的を絞って、徹底して行う、そうしたことが大事だというふうに思っています。そういう姿勢で今回はこの緊急事態宣言というのをさせていただきましたので、今までクラスターの発生した場所とか発生する可能性がある場所に的を絞って今回は行ったと、そういうことであります。詳細は会長からもよろしいでしょうか。
食事に関するものが重要な感染のルートの1つ
尾身:今のご質問は、飲食の関係になぜ比較的重点を置いているかというご質問だと思うんですけど、実は、私は飲食というものが重要だという理由がかなりはっきりして、クラスター解析というのが、これはもうかなり、この1年近くやってきまして、その中で3つのことが分かってきました。 1つは、そもそもわれわれが何度も申し上げた、10月ごろだったと思いますが、5つの場面というのを何度も申し上げましたけど、あれを見ていただくと、5つの場面のうち2つはもう食事のことをそのころから申し上げているということで、クラスターの解析をつぶさにしますと、もう当時から食事に関するものが重要な感染のルートの1つだったということが分かっています。 それからもう1つ重要なことは、飲食のことがあるんですけど、数自体は全部の8割ということでありませんけど、これが起点として、もうこれはデータとしてかなり明らかになっていますけど、飲食というものを中心にしたものが、それを起点にして、時間差で職場にいったり家庭にいったり高齢者ということの、感染の起点としての、いわば原因と結果ですよね。家庭内感染は大変重要で、これはなんとか防ぎたいですけど、むしろ家庭内感染は食事を介しての感染の結果だと、そういう認識、そういう意味で重要だということ。 それから、先ほど総理のほうから、東京の6割の方はリンクは追えないといいますけど、これは東京がリンクを追えない理由は2つあると思っています。1つは感染者の数が多い、これは当然ですよね。もう1つは、東京における人々の匿名性というのが、地方にいくと、どこに行ったというのが比較的分かりやすい、そういう匿名性があるということで、地方のほうが、もうこれは明らかにリンクの追えている、クラスターがはっきりしているんです、追えている。そこの地方でのデータを詳細に見ますと、これは数を、いわゆる高齢者施設とか医療機関を除くと、数だけを見ても、これは3割から4割がもう食事に関係しているということがもう分かっています。