【防犯】「如何なる設備をなすよりも…」100年前の婦人雑誌で発見。警察官が教える“盗難予防の心得”がストイックだった
長期で留守にすることが多い年末年始。空き巣被害をなどの盗難を防ぐために自宅の設備を強化したいという人もいるのではないでしょうか? 【画像】「警察官の見た盗難予防の心得」1925年の特集記事を見る でも実際のところ、どんな対策をすればいいの? と悩ましいもの。それは今から100年前も同じ悩みだったようです。 1917年創刊の雑誌『主婦の友』(主婦の友社)1925年1月号を読んで見つけたのは「警察官の見た盗難予防の心得」「如何なる設備をなすよりも精神の緊張が肝心」と題した特集。そこには当時の人々が関心を持ったストイックな“心得“がありました。 (※旧漢字・旧仮名遣いなどを現在のものに直しています)
この特集ページは、記者が「景気不景気によって盗難は決して増減するものではないと言われています」とぼやく一方で「冬・歳末にかけてが最も被害の多い時」であると読者に呼びかけるところから始まります。 その内容は東京都内の警察署長などに盗難予防について取材したもので、「泥棒が用いる盗難の種類や手段」や「実際に犯人から取り調べた『泥棒が入りやすい家』」などが紹介されていました。
100年前の「泥棒の手口」とは?
記事ではまず、泥棒がどこから入ってくるのかを紹介。 経済成長が目まぐるしい当時の日本で「ガラスを薬液で溶かしたり、南京錠をヤスリで切ったり」と最新の手口に触れつつも、実際にはほとんどの窃盗が戸締りをしていない裏口や雨戸からの侵入だったといいます。 これは裏口のほうが入りやすいからではなく、不注意で戸締りをおろそかにすることが多いというのが原因だったそうです。 また、 「夜の忍び込みにせよ、空き巣狙いにせよ、よく目的の家の事情に通じていないときには、流しと称して二日ぐらい、あるいは行商人に化け、あるいは御用聞きに変じて、様子を探るのが彼の常とう手段であります」 「従って見慣れない人間の来訪などのある場合には、一慶(まず)最寄りの交番なり、駐在所なりへ話しておく必要があります」 と、当時から泥棒が下見を行うことがあることを紹介し、不審者をみかけた際は警察に相談することを勧めています。今でも通じる部分がありますね。 では盗難をどのように防ぎ、どのように対処すればよいのでしょうか。