「40歳を過ぎたら、舞台に立たないと思っていた」――奇跡の女形、坂東玉三郎が歩む芸道一筋の70年
「RED Chair」では椅子に揮毫(きごう)していただく。「鬼を伝えるって書くのね、魂って。どういうふうに考えたとか、どうやってこの仕事になったとか、何が好きとか。そういうことは、生まれてきた時に宿った魂なんだと思うんです。魂については、しゃべれないということが分かってくるんですね」 坂東玉三郎(ばんどう・たまさぶろう) 1950年、東京都生まれ。56年に十四代目守田勘弥の部屋子となる。翌年、坂東喜の字の名前で初舞台。64年、守田勘弥の芸養子となり、五代目坂東玉三郎を襲名。2012年、重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定される。13年にフランス芸術文化勲章コマンドール章、14年に紫綬褒章を受章。 【RED Chair】 ひとりの人生を紐解く『RED Chair』。先駆者、挑戦者、変革者など、新しい価値を創造してきた人たちの生き方に迫ります。 〈記事・動画内の写真は無断転載禁止〉