沖縄など3県に「まん延防止」措置 どんな対策が取られる?
新型コロナウイルスの急激な感染拡大を受け、政府は1月9日から沖縄、山口、広島の3県を対象に「まん延防止等重点措置」を適用することを決めました。期間は1月31日までです。新たな変異ウイルスであるオミクロン株への置き換わりが進む中、どのような対策が取られるのでしょうか。国のコロナ対策の基本方針と各県の実際の対策についてまとめました。 【図解】新型コロナ「緊急事態宣言」と「まん延防止等重点措置」の違いは?
Q:対象地域はどこ?
まん延防止等重点措置とは、緊急事態宣言を出す状況に至らないよう、急激な感染拡大が見られる地域に絞って集中的な対策を行う措置です。対象となった都道府県は、その都道府県内でエリアを指定し、飲食店への時間短縮営業の要請などを行うことができます。緊急事態宣言を解除した地域で適用されるケースもあります。 今回のまん延防止等重点措置は、7日に1400人超の新規感染者が報告された沖縄、そして山口、広島の計3県で、いずれも感染が急拡大している地域です。 緊急事態宣言では対象区域が都道府県単位になるのに対し、まん延防止等重点措置では対象となる都道府県こそ政府が決めるものの、具体的なエリアは知事が指定します。沖縄県では県内全域、広島県でも県内全域(※)、山口県では岩国市と和木町が対象になっています。 (※)…1月14日から県内全域に移行
Q:国のコロナ対策の基本方針は?
重点措置が適用される3県の対象区域では、▽飲食店への時短要請▽イベントの人数制限、などの対策が想定されます。 コロナ対策などを記した政府の「基本的対処方針」によると、コロナ対策が取られていると認証された飲食店(認証店)については午後9時までの時短要請が基本で、それ以外の飲食店は午後8時までの時短営業が求められます。酒類の提供については、非認証店だけではなく、認証店に対しても、都道府県知事の判断によって「停止を要請」することができます。 イベントの人数制限は、感染防止安全計画を策定して都道府県の確認を受けたイベントに関しては「人数上限2万人かつ収容率の上限100%」での開催が可能。さらに対象者に対して全員検査を行った場合には、知事の判断によって収容定員の上限まで入場が可能となるとしています。上記の要件を満たしていないイベントは「人数上限5000人かつ収容率の上限50%(大声あり)・100%(大声なし)」での開催が知事から要請されます。 各都道府県のコロナ対策は、上記の政府の基本的対処方針に沿って策定されますが、詳細は都道府県ごとに決められます。