コロナ第6波「覚悟しておいたほうがいい」 尾身会長が危機感
政府の新型コロナウイルス対策分科会の尾身茂会長は23日、記者会見を開いた。新型コロナウイルスの感染状況の見通しについて、記者から「第6波が来るのは避けられないという認識か」と問われ、「ある程度拡大していくほうに行くのは、覚悟しておいたほうがいい」と危機感を示した。 【動画】尾身会長が会見 オミクロン株「拡大懸念」で感染対策呼びかけ(2021年12月23日) 尾身会長は現状について、「(新しい変異株である)オミクロン株がみんなの関心事になっているが、デルタ株が消失しているわけではなく、徐々に微増している。ほとんどの人がワクチンをうっているので、(感染したとしても)症状が出にくく、病気をディテクト(探知)することがなかなか難しい状況」と説明。今、報告されている感染者数は必ずしも実態を表しているわけではないとの認識を示した。 さらに22日に国内でも市中感染が確認され、感染拡大の兆しを見せつつあるオミクロン株について、現在がウイルスにとって格好の季節である冬であることなどから「今後、複数の市中感染が早晩起こることはほぼ間違いない」と発言。ただ、一方で「オミクロン株は非常に手強いが、まったく術がないわけではない。今年の暮れから正月の期間を慎重に過ごしていただくことが、これからの感染拡大がどうなるかを左右する」として、マスク着用など基本的な感染防止策の継続と帰省・旅行、忘年会・新年会などの実施について、慎重に検討するよう呼び掛けた。