容姿端麗な夫にほれ込み結婚20年、義父亡き後に妻を襲った「地獄」の原因
歯を食いしばって15年過ごしてきた
これまで、離婚を考えたことが何度もありますが、悪いことばかりではなく楽しい思い出もあり、何より惚れた弱みもあるので夫婦関係を続けてきたそうです。 「あとはお金もあります。私たちに金を渡さずに、貯めているとも思うんです。“あいつが死ぬまでの我慢だ”と歯を食いしばって、この15年ほど過ごしてきたんです。マーケ用語に『コンコルド効果』ってあるじゃないですか。回収不可能なコストを心残りに感じ、辞められなくなってしまうアレ。これをぶっちぎる証拠が欲しいのです」 由美さんが認知症の義母の介護を押し付けられ、経済的DVが続いてしまえば、由美さんの生活だけでなく、娘2人の将来の可能性も潰されてしまいます。 「だから、覚悟が決まりました。今回、山村さんにお願いしたいのは、夫の浮気の証拠をとっていただきたいのです。夫はこの1年間、会社の部下と浮気をしています。やたら義母の家に行く回数が増えていると思ったところ、車の中に相手へのプレゼントが隠されていることに気づきました。これがLINEのスクリーンショットです。あのクソモラハラがぐうの音も出ないほどの証拠を絶対におさえてください。給料を差し押さえて、養育費をガッポリもらいたいんです」 長女は、今年大学受験だそうです。それまでに決着をつけて、家から夫を追い出したい。離婚するかどうかはさておき、現状そのままではいいはずはありません。由美さんが苦しみから抜けて前に進むため、その後押しを全力で行うことを決意しました。 ◇若いころは魅力的に思えた「俺さま」な姿は、結婚をすると実はただのモラハラだった。そういうことは少なくないかもしれない。しかも経済的な自立を阻まれると、簡単にそこから脱出ができないのだ。そこに介護が加わり、しかもその介護は、浮気をしている夫の実の母親なのだ……。 実際どうだったのか、由美さんは何を決断するのか。詳しくは後編「「お前、おふくろの介護して」結婚20年モラハラ…容姿端麗な夫の「末路」」にてお伝えする。
山村 佳子(探偵事務所代表)