容姿端麗な夫にほれ込み結婚20年、義父亡き後に妻を襲った「地獄」の原因
「義父がなくなった6年前から地獄に」
今回の依頼者・由美さんは金融関連会社で働く派遣社員です。黒いワンピースに、バレリーナーのようなお団子ヘアをしています。服もバッグも靴も年季の入ったもので、真面目で堅実な印象です。 ふっくらとした印象で表情も柔和なのですが、言葉がとてもきつく、「夫を殺したい。義母は死んでほしい」などと言っています。 調査前のカウンセリング時に、「殺す」「死ぬ」を多用する人は、メンタルがかなり限界を迎えていることが多いのです。外部から強いストレスがかかり、無意識にこの言葉を発しているとわかるケースが多々あります。由美さんも相当追い詰められていることがわかりました。 「私の地獄は、義父が亡くなり、義母が一人暮らしになった6年前から始まりました。どこから話せばいいのか、わからない」とテーブルに突っ伏してしまったので、まずは、落ち着いていただき、夫婦のなれそめから聞いていきました。
「お前は俺の女だ」と言われてうっとりしていた
「夫との出会いは、大学のサークルの先輩・後輩関係でした。夫は当時人気だった、窪塚洋介さんそっくりのロン毛のサーファーで、ワンレンの髪がサラサラで、細マッチョでカッコよかったんです」 性格も、当時“男らしい”とされていた、命令口調が多かったそう。由美さんは「こっち、来いよ」「お前は俺の女だ」などと言われてうっとりしてしまったとのこと。夫は相当モテており、由美さんには複数人のライバルがいたようです。 「私もバカだから手料理や家事を頑張ってライバルを蹴落として、25歳の時に結婚したんです」 その後、現在18歳になる娘を授かります。ここで由美さんは当時勤務していたメーカーを退職に追い込まれます。産休制度がなかったことが理由でした。結婚から出産までの2年間は、夫は生活費をくれなかったそうです。由美さんが働けないことを知ると、しぶしぶ生活費として月10万円を出すようになったとのこと。 「その時は惚れた弱みで良かったんですよ。そして3年後にうっかり2人目を妊娠してからも、生活費は10万円のまま。私がパートを始めたり、親に頼って生活していました」