都が「カスハラ防止条例」制定へ……44.9%「したことある」 年齢や男女別の傾向は?“お客様は神様”影響か【#みんなのギモン】
■直近2年で「迷惑行為あった」は半数超
徳島えりかアナウンサー 「驚くようなものばかりですが、私自身、学生時代に駅のおそば屋さんでアルバイトをしていた際に、お客さんに理不尽に怒られたり、お金を投げて渡されたり、ちょっと嫌な思いをすることってあったので、こうした事例もあるだろうなと思ってしまいますね」 加納解説委員 「こうしたカスハラの被害は年々増えているといいます。この調査によると、2020年までの2年間で『客から迷惑行為があった』と答えた人は56.7%と半数を超えました。性別では男性が74.8%で、女性の約3倍でした」
■健康被害も深刻…労災認定の人数は?
加納解説委員 「こうしたカスハラで、健康被害も深刻になっています」 「厚生労働省によると、顧客や取引先から無理な注文を受けたり、クレームを受けたりしたことが原因で精神疾患による労災と認定された人は、2022年度までの10年間で89人。そのうち29人は、自殺や自殺未遂をしてしまいました。対策が急がれる社会問題です」
■年齢や職業は? “しがち”な人の傾向
加納解説委員 「ここからは“カスハラしがち”な年齢に傾向があるのか、というポイントについて見ていきます。カスハラをしたことがあるという人たちのデータがあります」 「東洋大学社会学部の桐生正幸教授の調査では、『悪質なクレームをしたことがある』と答えた人は2060人中で924人、44.9%に上ったということです」 河出奈都美アナウンサー 「これは自己申告をしているということですから、していない人を含めたらもっと多いんじゃないかなと思ってしまいますね」 加納解説委員 「そうかもしれないですよね。また、年齢や職業で傾向がありました。年齢では45~59歳。職業は経営者や役員、自営業の方が多く、年収は1000万円~2000万円が多かったということです」 「性別でも特徴があり、男性が大声で威圧的な話し方をする。女性は、一方的に話し続け謝罪を求める傾向があったということです。また、男性の場合は『上を出せ、経営者を出せ』と言って謝罪させるという人がいたそうです」 藤井アナウンサー 「(この調査で示された)職業を見てみると、なかなか部下や周りの人から『その態度はどうですかね?』とたしなめられるようなポジションにいない人なのかもしれないですね。全員がそうじゃないとは思いますが」 「自分を俯瞰で見ることを普段から自分に課しておかないと、カスハラをしている可能性もありますよね」