都が「カスハラ防止条例」制定へ……44.9%「したことある」 年齢や男女別の傾向は?“お客様は神様”影響か【#みんなのギモン】
日テレNEWS NNN
客が従業員に対し、過度な要求や暴言など悪質な迷惑行為を行うカスタマーハラスメント(カスハラ)をめぐり、東京都が防止条例を制定する方針を示しました。健康被害も深刻化するカスハラをしてしまう人の年齢や職業には、ある傾向が見られました。 そこで今回の#みんなのギモンでは、「カスハラ 東京都条例で防げる?」をテーマに、次の2つのポイントを中心に解説します。 ●年々増加 労災認定も ●“カスハラしがち” 年齢に傾向が?
■街で聞く…カスハラされた経験は?
加納美也子・日本テレビ解説委員 「客が従業員に対して、土下座で謝らせたり、暴言をはいたりするカスタマーハラスメント、いわゆるカスハラについて、東京都が防止条例を制定する方針を示しました。制定されれば全国初となります。カスハラについて街で聞きました」 飲食店アルバイト(20代) 「舌打ちをされたり、『まだかよ』みたいな。必要以上に急かしてくるお客さんがいらっしゃって、そういうのはちょっと困るというか」 別の飲食店アルバイト(20代) 「『一緒に飲もう』みたいに言われて、その後の業務に迷惑がかかっちゃうのでお断りはしているんですけど、どう対処したらいいのかなみたいな」 コンビニアルバイト(20代) 「『レジ打つのが遅いわ』とか言われたんですけど、前に並ぶお客さんの都合もあるので、私から『すいません』しか言えなくて。(カスハラ防止条例で)ちょっとでも改善されたら、ストレス社会少なくなるのかなって思います」
■UAゼンセンが調査…迷惑行為の実例
藤井貴彦アナウンサー 「ハラスメントレベルにまで引き上げられてしまっている会話がもしなされたとしたら、お客様とお店の立場は完全に崩壊していると思っていいので、毅然とした態度をもう取っていい時代なんじゃないかなと思いますね」 加納解説委員 「そうですね。それくらいカスハラは本当に深刻です。まずは、外食や流通などの労働組合が加盟する UAゼンセンが行った調査(2020年)から、客の迷惑行為の具体例を見ていきます」 「生活用品店で、レジの接客態度が悪いと呼ばれ、胸ぐらをつかまれて15メートルくらい引きずられた。二言目には『俺は人を殺したことがある』などと言い、暴力をふるってきたので警察を呼んだというケースがありました」 「百貨店では、洋服の直しで来店した人が半年たっても取りに来なかったので配送したら、『キツイ、入らない。太って着られなくなった服はいらない』と電話で怒鳴り散らし、返金を求められたことがありました」 「飲食店で、客が騒いでいてもう少し静かにするようお願いしたところ、『何? 帰れってこと? こっちは金払って来てやってる客なんだけど、お前何様だよ』と大声を上げられました。こういったことが実際に起きているんですよね」