ラズガットリオグルの出場は不透明。地元イタリアのブレガに風が吹くか? | FIM スーパーバイク世界選手権 2024 第9戦 クレモナ プレビュー
スポーツバイクレースの最高峰カテゴリー「FIMスーパーバイク世界選手権(WSBK)」は9月に3ラウンドという過密スケジュール。そんな中、第8戦マニクール(フランス)で大波乱が発生。フリープラクティスでのアクシデントでランキング首位のトプラク・ラズガットリオグル(BMW)が怪我を負い、マニクールのレースを3レース共に欠場したのです。そこから1週だけ空いて、2週連続の2連戦が始まります。9月20日(金)~22日(日)に開催される第9戦の舞台は初開催のサーキット。今回は第9戦・クレモナのレースプレビューをお届けしましょう。
破竹の13連勝というWSBK新記録を打ち立て、チャンピオン街道まっしぐらといった状態だったトプラク・ラズガットリオグル(BMW)にとって、まさかまさかのアクシデントでした。第8戦マニクールの彼の欠場は誰も予想だにしなかった出来事でした。それもそのはず、彼が7年間のキャリアの中で3つの決勝レースを全て欠場するというのは初めてのことだったからです。
一見アグレッシブに見えがちな彼のライディングですが、そもそもレース1からスーパーポールレースまでの2レースでリタイアすることが非常に稀で、リタイアやノーポイントレースの多くがレース3に集中していることからも、まずは着実にポイントを取っていくライダーであることがよく分かります。レース1で不運なリタイアとなっても、そのあとしっかり立て直すことも多く、1ラウンド全てのレースをノーポイントに終わったのは2018年の1度だけ。彼のデビューイヤーのラグナセカ(アメリカ)でのレースで、その当時はまだ2レース制の時代でした。3レース制で無得点は初めてのことなのです。
アルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)に2年連続でタイトルを奪われた2022年、2023年の2シーズンで、トプラク・ラズガットリオグル(BMW)がリタイアしたのは僅かに4回。それ以外のレースでは全てポイントを獲得しているのですから、フリー走行からアクシデントによる欠場となってしまうのは非常にレアケースであり、まさかの事態でした。