なぜRIZINで那須川天心の究極キックボクシングに完敗した皇治は「武尊の方が(天心より)強い」と爆弾発言を行ったのか?
「本当に情けない。男として未熟だった。倒れないことに感動を覚えたと言ってもらっているけど、そこを目標にしたわけではない。ダウンをとられない競技じゃないのでね。スピードに反応できていないのでもらって多少ふらついたが、記憶は飛んでいない。9分間があっという間に終わった。やりたいことのできないのが、天心のうまさやけど、パンチ、蹴りは強くないですよ。速いし、キレがあるのでみんな倒れる。効いたか、効いていないか、というとまったく何も効いていない」 さすが皇治。負けても口は達者だ。 裂かれた左目上を控室で縫ったが、それほど深くなく、肉体に残るあざのようなダメージも少なかったという。 筆者は、ひとつの質問を皇治に投げかけた。 皇治は2年前の12月にK-1王者の武尊と対戦。2度、スタンディングダウンを取られながらも最後まで殴り合う激闘を演じて判定負けを喫した。この日は、ダウンもなかったが、激しい殴り合いもさせてもらえなかった。3-0判定負けは同じだが、キック界の最高峰の2人と戦った男は、どちらが強いと感じたのだろうか。 「それはねえ、相性もあり、やってみないとわからない。でも武尊の方が強いですよ。2人がやったら面白いんじゃないか。負けているオレが言えることじゃないけれど、唯一2人とやったオレが言えるのは武尊の方が強いということ。武尊も逃げていない。いつかやって欲しいと、天心にリング上で話した」 試合後、2人はリング上で会話を交わしている。 天心は、「結構言われたが、あまり(会話の内容を)覚えていない」と言ったが、皇治は「おまえわかっているやろ」とメッセージを送ったという。 「またオレが喋ったら(K―1に)怒られるので控えめに書いて欲しいんやけど、このカードが早く実現したら格闘技界が盛り上がる。オレは行動した」 もしかすると、皇治は「天心vs武尊」の団体の垣根を超えたドリームマッチの実現の橋渡し役を身を挺して買って出たのかもしれない。