来年3月ベラトールGPが堀口恭司のリベンジ舞台?!“裏拳”一発で衝撃の逆転“失神”KO負けも米メディアは圧巻ファイトを評価
総合格闘技イベントの「ベラトール272」が3日(日本時間4日)、米国コネティカット州アンカスビルのモヒガン・サンアリーナで行われ、メインイベントでRIZINバンタム級王者の堀口恭司(31、ATT)がベラトールバンタム級王者のセルジオ・ぺティス(28、米国)のタイトルに挑戦したが、4ラウンド3分24秒にバックハンドブローの一撃を受けて失神KO負けを喫した。堀口は、3ラウンドまでカーフキック、回転後ろ回し蹴りなどで翻弄し全ラウンドでテイクダウンを奪いグラウンドの攻防でも圧倒していた。一瞬の死角をつかれ衝撃のKO負けを喫したが、米メディアは堀口の実力を評価した。来年3月に開幕するベラトールバンタム級ワールドGPトーナメントの要項も発表され、8人のメンバーに堀口も選ばれた。ダメージの回復次第で、そこが再起の舞台となりそうだ。
「ブーイング」で狂った勝利方程式
堀口が失神KO負けしたぺティスとの名勝負は「衝撃」という2文字と共に全世界を駆け巡った。CBSスポーツ、米ヤフースポーツ、豪ニュースドットコムAUなどは、一斉に「衝撃を与える」との表現を使い、ベラトールバンタム級タイトル戦の結果を伝えた。 “あの一撃”が放たれるまで堀口が試合を支配していた。 1ラウンドからフットワークを使って距離を保ち自由自在に動き回った。右のカーフキックで出足を止め、意表をつく回転後ろ回し蹴りをぺティスのボディにヒットした。巧みなフェイントを使い、蹴りだけでなく、左右のフックまで飛んでくるので、ぺティスは、ただガードを固めたまま何もできずに凍り付いていた。 コンプリートなMMAファイターである堀口は、1ラウンドから4ラウンドまですべてのラウンドでテイクダウンを奪った。ぺティスが得意とするカウンターのリスクを避けるため、左手を伸ばして押し込みながら右手で足を取るタックルを駆使した。 2ラウンドには、下からぺティスに踵で顔面を蹴られ右目の下をカットし流血したが、3ラウンドは、ほとんどの時間をグラウンドで上になってパウンドを見舞い、バックを取ってぺティスをコントロールした。タイトル戦は5分5ラウンド制で行われるが、3ラウンドまで堀口がポイントで圧倒。判定勝利は、ほぼ手中に収めていた。 だが、場内から起きた「ブーイング」が勝利方程式を狂わせた。