岸田首相が会見 臨時国会が閉幕(全文1)コロナ飲み薬を年内から医療現場に
もっと早く「聞く力」を発揮できなかったのか
西日本新聞:西日本新聞の古川と申します。よろしくお願いいたします。先ほど総理は、国民の思いを受け止めるのも政治の役割だというお話をされましたけれども、10万円の給付をめぐっては、やはり地方や現場は混乱した感は否めないと思います。総理は「聞く力」を掲げておられますけれども、より制度設計に入る前、もしくはもっと早く「聞く力」を発揮することはできなかったのでしょうか。総理ご自身は「聞く力」についてどのように評価されているのでしょうか。また、今後、「聞く力」による政策変更のリスクに対してはどのように対処されるのか、お考えをお聞かせください。よろしくお願いします。 岸田:ご指摘の給付等の政策については、衆議院選挙が終わって年末までに、どうしてもこのさまざまな支援を国民の皆さんに届けなければならない、そういった思いで、さまざまな政策・対策を用意させていただきました。そして自治体の皆さんの意見、そして国会での議論、これをできる限り幅広く受け止めた上で、変更すべきと感じたことについては政治として思い切って判断をした、こういったことであります。 大切なことは、要は国民の利益になるようにするためにはどうしたらいいか、国民の利益になるように常に制度の見直しを行っていく、こういった姿勢であると思っています。新型コロナという危機のさなかにあって、この危機を管理し、そして克服していく、こうしたことを最優先にしていかなければと思っていますが、その際にスピード感、これを最優先にした機動的な対応を図っていきたいと存じます。これからもこういった姿勢は大事にしながら政治を進めていく、これが結果として国民の皆さんのためになると信じて努力を続けていきたいと思っています。 司会:続きまして、NHK長谷川さん。
水際対策はどの程度延長するのか
NHK:幹事社のNHKの長谷川と申します。冒頭でも触れられました水際対策についてお伺いします。当面の間、現在の水際対策を延長されるとおっしゃられましたけれども、これは現状どの程度まで延長するお考えでしょうか。また、今後の水際対策をさらに強化するお考えというのはありますでしょうか。 それから、北京オリンピックへの対応に関しまして、現在、政府関係者を派遣しないと表明する国が相次いでおりますけれども、あらためまして日本政府としての対応をお伺いしたいと思います。 岸田:まず、水際対策ですが、外国人の新規入国停止などの水際対策、11月29日から1カ月をめどにということで、この対策を講じてきましたが、今現在オミクロン株の感染力ですとか重症化リスク、こうした科学的な評価、確立しているとは言えないと思っています。こうした状況ですので、年末年始の状況をしっかり見極めた上で当面の判断をしなければいけない。ですから、年末年始の状況を見極めつつ、当面、水際対策、延長することといたしました。 引き続き、まずは情報収集に全力を挙げるわけですが、併せて国内においてワクチンの3回目の接種あるいは経口治療薬の普及、こうした国内対応体制の準備、これを加速化していきたいと思っています。そして国内については、全ての国内感染者についてオミクロン株の検査を行うことで早期探知を徹底していきたいと思っています。そして、オミクロン株の濃厚接触者に対しては、自宅待機要請ではなくして14日間の宿泊施設での待機要請をするなど、感染封じ込め、強化していきたいと思っています。 そして北京オリンピックへの対応ですが、日本政府の対応としては、適切な時期にオリンピック・パラリンピックの趣旨や精神、あるいは、わが国の外交の観点、さまざまな点を勘案して、わが国の国益に照らして判断をしていく、こうした方針で臨んでいきたいと思っています。今しばらく、しっかりと諸般の事情、総合的に勘案して判断していきたい、このように思っています。 司会:ここからは幹事社以外の方からご質問をお受けいたします。ご質問を希望される方は挙手をお願いいたします。こちらで指名いたしますので、マイクにお進みください。では、小山さん。 【書き起こし】岸田首相が会見 臨時国会が閉幕 全文2に続く