岸田首相が会見 臨時国会が閉幕(全文1)コロナ飲み薬を年内から医療現場に
国会で改憲議論が始まったことを歓迎
第6に、外交・安全保障です。来年は、積極的に首脳外交を推し進める1年にしたいと思っています。先般、オンラインで開催された民主主義サミットに参加いたしました。自由、民主主義、人権、法の支配といった、われわれが大切にする基本的価値を損なう行動に対して、同志国が一致してワンボイスで臨んでまいります。日程は調整中ですが、バイデン大統領と早期に会談を行い、日米同盟の抑止力、対処力を一層強化していくとともに、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた協力を新たなレベルに引き上げてまいります。 経済面では、私が掲げる新しい資本主義の考え方を説明し、ビルド・バック・ベターを掲げるバイデン大統領との連携を深め、グローバルな議論をリードしてまいります。私が目指す核兵器のない世界の礎石と言うべきNPTの運用検討会議が7年ぶりに年明け1月4日からニューヨークにおいて開催されます。極めて重要なこの会議を成功させるために、わが国として全力を尽くしてまいります。先般のアフガニスタンにおける経験を踏まえ、海外で邦人が危機にさらされた際の輸送に万全を期すため、自衛隊法の改善について検討を指示いたしました。 第7に、憲法改正です。今国会では私が総理大臣になってから初めての憲法審査会が開催されました。国会において憲法改正についての議論が始まったことを歓迎いたします。通常国会ではさらに議論が深まることを心から期待いたします。併せて自民党総裁として党改革を進めてまいります。年明けから、地方の意見も聞きながら、さらに議論を加速させていきます。
重要法案の成立に向け、力を尽くす
この国会中には、統計の信頼性や公文書の在り方に関し、さまざまなご指摘をいただきました。私は、いずれも国民の皆さんから政治への信頼を得るために大変重要なものであると考えています。法曹界の専門家にも参画してもらった上での統計の二重計上問題についての厳正な事実究明や、公文書に関する裁判手続に沿った、中立・真摯・丁寧な対応を行うことが国民の信頼回復のためには不可欠です。関係省庁がこうした対応をしっかり行うよう、厳しく監督・指導してまいります。 今年も残すところあとわずか10日となりました。年内に予算を編成すべく、引き続き手綱を緩めず取り組んでまいります。年が明ければすぐに通常国会です。令和4年度予算、そして、税制関連法案の早期成立や新型コロナ対応、新しい資本主義の実現などに向けた重要法案の成立に向け、力の限り尽くしてまいります。今年より来年が良くなる、未来に対する希望を持てる日本をつくるため、来年も挑戦をし続けます。国民の皆さんのご協力を心からお願い申し上げます。 司会:それでは、これから皆さまよりご質問をいただきます。指名を受けられました方は、お近くのスタンドマイクにお進みいただきまして、社名とお名前を明らかにしていただいた上で、1人1問、ご質問をお願いいたします。まず、幹事社2社からご質問をいただきます。西日本新聞、古川さん、どうぞ。