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帰ってきたファン声援がドラマ生む…名古屋、大阪、福岡で”3都サヨナラ物語”…中日・京田の感謝スピーチが泣ける

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THE PAGE

新型コロナウイルスの感染予防のため無観客でスタートしていたプロ野球が10日、今季初めて観客を迎え入れた。行政指導に伴い最大5000人と制限された中、雨天中止となった神戸での巨人ーヤクルト戦を除く5試合で計2万633人の観客を集めたが全試合が1点差ゲームで3試合がサヨナラ本塁打で決まるというドラマチックな展開になった。1日で3試合のサヨナラ本塁打が出るのは、昨年に続き史上3度目。名古屋、大阪、福岡の3都で誕生したヒーローは「ファンのおかげ」と声を揃えた。

中日ビシエド「声援がなければ打てなかった」

 帰ってきたファンの声援と拍手が起こした奇跡だった。大声の声援と鳴り物は禁止。ジェット風船もカープのスクワット応援も自粛が要請された。だが、目に見えぬ力が確かにグラウンドに降臨した。  まずはナゴヤドーム。大野ー大瀬良の両開幕投手の投手戦でスタートしたゲームは広島に先手を取られたが、中日はあきらめなかった。1-2で迎えた9回。広島の弱点とも言えるブルペンが新ストッパーとして出してきた菊池保を攻めた。無死一、二塁から木下がバントを決めた。木下はガッツボーズである。代打・石川駿が歩き一死満塁となったところで大島がセンターへ同点の犠牲フライ。土壇場で追いついたのだ。さらに続くサヨナラ機は生かせなかったが、延長10回。4番のビシエドが大仕事をやってのける。  一死から打席に入ったビシエドは「落ち着いていた」とう。広島の4番手、フランスアが高めに投じた149キロの甘いストレートを思い切り叩いた。与田監督が「バットに当たった瞬間、“よし勝った!”との確信があった」というほどの凄まじい打球は、ファンが待ち受ける左中間スタンド中段へ。サヨナラのホームを踏むビシエドは、ペットボトルの水のシャワーを浴びてびしょ濡れ。真っ白な歯を浮かべてヒーローインタビューを受けた。 「ありがとうございます」  来日5年目。日本語で第一声。 「ファンの皆さんの応援が力になった。最終回。ファンの声援がないと打てなかった。きょうの勝利はファンにプレゼントしたい」  サヨナラ本塁打は3年ぶり2本目。野球人生で忘れられない本塁打になったのでは?とインタビューアーにふられると「すべての打席が大事。チャンスで打ててほんとに嬉しい」と、まくしたてた。12試合連続安打で7号はハーラートップ。チームの打線が不調の中、獅子奮迅の活躍をしている不動の4番は「体調がいいんだ。この状態でシーズンを戦えばいい結果が出る」と答えた。  7日のヤクルト戦では野手を使い果たすという指揮官としてやってはならないミスを犯して延長10回二死満塁に投手の岡田に投手の三ツ間を代打に送って惜敗。9日のヤクルト戦では、ストッパーの岡田が1点を守れず逆転負けを喫した。停滞しているムードを振り払ってくれたのは、4958人のファンである。  場内インタビューに応じた与田監督はスタンドをゆっくりと見渡してから帽子を脱ぎ頭を下げた。 「きょう午後3時30分(開場)からたくさんの方がつめかけて下さって、やっと、この瞬間が帰ってきたんだなと。心強い瞬間でした」  スタンドからは「ありがとう!」「あとはあんたの采配だけ!」の声が聞こえていた。

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