ノーベル賞「化学賞」2018年は誰の手に? 日本科学未来館が予想
このように、PIという脂質に注目し、細胞内での役割を発見したカントレー博士。そもそも、目立たない存在だった脂質に目を向け、それまでの常識を覆した功績は、私たちの世界観を変えた、という意味で“人類に貢献している”のではないでしょうか。 ◎予想=科学コミュニケーター・田中沙紀子(たなか・さきこ)
化学賞の発表は10月3日午後6時45分から
以上、化学分野で3つの研究を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか? すでに世の中で活躍している研究からこれからの活躍に期待されている研究。そして普段は目も向けていなかったような私たちの身体の中の小さな分子を対象としたものまで、幅広い研究をご紹介しました。 もちろん、私たちも今回紹介した3つの研究に「受賞してほしい」という思いでいるわけですが、想定もしていなかった研究が受賞するのが化学賞。「どんな研究と出会えるのだろう」というわくわく感もあります。 受賞発表は10月3日(水)午後6時45分(日本時間)から。その瞬間を楽しみに待ちましょう。
◎日本科学未来館 科学コミュニケーター 森脇沙帆(もりわき・さほ) 1991年生まれ。幼少期から親の転勤でさまざまな土地で育つ。学問も家庭科教育、博物館学、構造生物学とさまざまな分野をかじる。趣味は博物館に行き展示方法を観察すること。2017年4月より現職