春に美しいスイセンの花を咲かせましょう!正しい植え方や育て方、うまく咲かせるためのコツとは?
ほころびを見せるスイセンのつぼみ…こんな光景を目にして、冬の終わりを感じる人も多いのではないでしょうか。この人気が高い春の花は、黄色の印象が強いようですが、品種によっては白やピンク、オレンジ、ときには2色の花を咲かせることもあります。 【写真集】スイセンの正しい植え方から育て方まで|春に美しく咲かせるための注意点とは? 原産地はヨーロッパと北アメリカ。秋に球根を植え、土のなかで冬を越させると春に美しい花が咲きます。
スイセンの基本情報
・和名:スイセン ・学名:Narcissus ・科名:ヒガンバナ科 ・園芸分類:球根 ・毒性:猫、犬、人間に有毒 ・日照:日なた ・土壌型:緩く、水はけのいい土 ・土壌pH値:酸性、中性(6.0~7.0) ・草丈:高さ15~76㎝、幅15~30㎝ ・開花:冬の終わり、春 ・原産地:アフリカ、ヨーロッパ ・色:黄色、白、オレンジ
お手入れ
特別なお手入れの必要がないスイセンは、ガーデニング初心者にもおすすめ。 「環境さえ整えてあげれば、スイセンはすくすくと育ってくれます」というのは、 アメリカ・スイセン協会で副会長を務めるジェイ・ハッチンズです。「正しいタイミングで植え、成長する時期に的確なやり方で水をやれば、豊かに育ったスイセンの花々が姿を見せてくれるでしょう」 【日当たり】 「スイセンは太陽の光を好む植物。だから、元気に育つためには日なたを用意してあげましょう。少なくとも6時間は太陽に当てる必要がありますが、8時間あればなおいいですね」とハッチンズ。 【土壌】 スイセンは、ゆるく、水はけのいい土で育ててください。球根が腐るリスクを最小限に抑えるのです。 「スイセンには水はけのいい土が必要。とりわけ休眠期に入る夏ですね。水はけがよくないと腐ってしまいますから」とハッチンズはいいます。土の水はけを改善したいのなら、砂と堆肥を加えましょう。 「砂が排水を促し、粘土化してしまった土に堆肥が栄養を加えてくれます」 【気温】 お住まいの地域にもよりますが、スイセンの球根は、比較的涼しい時期に植えることをおすすめします。一般的には秋、霜が降りる前に行いましょう。スイセンが花を咲かせるには、低気温環境下での休眠期間が必要なのです。霜が降りたり、気温が大きく下がったりしない地域では、美しく開花させるのは難しいかもしれません。 【水やり】 冬の終わりから春にかけては、スイセンの成長期。たっぷりの水が必要です。土を常に湿らせた状態に保つことが必須ですが、水浸しにはならないように気をつけてください。花が咲いたら数週間水やりを続け、その後やめましょう。 夏の休眠期間に水やりは必要ありません。 【肥料】 多くの植物は、栄養素を余分に与えることでより生き生きとしますが、スイセンも例外ではありません。ハッチンズによると、植物の専門家たちは肥料を与える季節として、秋を推奨するということです。 アメリカ・スイセン協会は、窒素・リン酸・カリの割合が3・6・6や5・10・10など窒素を多く含まない完全肥料をすすめます。肥料は土とよく混ぜ、直接球根に触れないように気をつけてください。 ハッチンズは、化学肥料の使用に関してはあまり肯定的でないようです。正しい量を与えるのは難しいうえに、球根に対して過剰に栄養が行き渡ることに。そうなると、球根は燃え尽きてしまいます。 それでも化学肥料を使うという場合は、「作業中は必ず手袋とマスクをつけてください」といい、続けます。「ただし、自分自身や家族の健康に悪影響を与えるリスクのあるものを、本当に与えたいと思いますか?」 おすすめは、化学肥料の代わりに堆肥を使うことだといいます。「堆肥には必要な栄養素やミネラルがすべて含まれていて、ほとんどの植物に有効です」とハッチンズ。「与え過ぎてしまう、ということがないのです」