「手取り27万円」…ますます拡大する「経済格差」に戦慄。知らぬうちに中流から脱落する「平均的サラリーマン」の悲惨
円高に30年以上にも及ぶ経済の停滞。日本の地位低下が叫ばれているなか、私たちの給与もあがる気配はありません。このまま日本全体が沈んでいく……多くの人がそんなイメージを抱いている一方で、180度異なる景色をみている人たちも。本当の日本の姿は? 【早見表】年金に頼らず「夫婦で100歳まで生きる」ための貯蓄額
日本の存在感の減退が止まらない
昨年12月、内閣府は2023年の「日本のドル建て1人当たりの名目GDP」が3万3,849ドルという試算を公表しました。これはOECD(経済協力開発機構)加盟38ヵ国中22番目。2022年の順位が日韓で入れ替わっており、2年連続でお隣の韓国を下回っています。 日本の「ドル建て1人当たりの名目GDP」の順位低下については、いくつかの要因があげられています。 まず「円安の影響」。円安が進行したことで、ドル換算のGDPが圧迫され、国際的な比較において日本の経済力が低下したとされています。 次に「経済成長の鈍化」。日本経済は高齢化や労働生産性の低下といった構造的な問題に直面しています。これにより、経済成長が鈍化し、名目GDPの増加が抑制されています。特に2023年の名目GDPは前年比で約0.8%減少しました。これに対し、韓国はGDPの基準を改定し、過去のデータを上方修正したため、相対的に日本を上回る結果となりました。 さらに「国際競争力の低下」。日本の名目GDPは国際的な競争力の低下を反映しています。2023年の日本の名目GDPは4兆2137億ドルで、世界のGDPに占める割合は4.0%にとどまり、過去の水準から大幅に縮小しています。特に労働生産性がOECD加盟国のなかで29位と低く、これが経済成長を制約しているとの指摘もあります。 IMF(国際通貨基金)の統計に基づく「ドル建て1人当たりの名目GDP」についてみていくと、日本は世界の34位。さらにその推移をみていくと、30年ほど前の1995年、日本のドル建て1人当たりの名目GDPは4万4,210米ドルで世界3位。2000年には3万9,173米ドルで世界2位となりました。そこから世界順位は転げ落ちるように下がり続けています。 【2023年「ドル建て1人当たりの名目GDP」世界上位10】 1位「ルクセンブルク」129,810 2位「アイルランド」103,466 3位「スイス」101,510 4位「ノルウェー」87,703 5位「シンガポール」84,734 6位「アイスランド」83,485 7位「米国」82,715 8位「カタール」69,541 9位「マカオ」69,080 10位「デンマーク」68,619 ※出所:IMF 資料:GLOBAL NOTE ※単位はすべてUS$
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