オーストラリアの「最後の秘境」のさらに先へ…【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】
世界の歴史は冒険の歴史でもある。最近ふとそんなことを思いました。 台湾の先住民族がインドネシアやマレーシアで混血したあとポリネシアに渡り、ポリネシアンたちはそこからさらに南はニュージーランド、東はイースター島、北はハワイへとの大海原を移動した。 【写真20枚】開拓者の「夢の跡」はトレッキングコースになっている。地下弾薬庫跡、病院跡などを写真で見る チンギス・カンの時代のモンゴル人たちは、東は中国、西はヨーロッパへと遠征した。 大航海時代、ヨーロッパ人たちはきっとあると信じた「新世界」を目指して大海原へと船出した。 …そもそもアフリカで生まれた人類が世界中に広がっていった。 そんなことを考えると、「もっと冒険せなあかんぜよ、日本人」と思うわけです。 どうも。オーストラリア在住ライターの柳沢有紀夫です。
【アーネムランド旅vol.2】そこには「夢の国」と「夢の跡」がありました
前回の【アーネムランド旅vol.1】で訪れた人口約1200人の街ガンバランヤを出発。我々海外合同取材班一行は四輪駆動車でさらに奥地へと向かいました。 橋のない川をいくつか渡り未舗装の道を突き進むことなんと5時間! 私たちはようやく目的地である「コバーグコースタルキャンプ」という宿泊施設に到着しました。 5時間もの移動をやけにあっさり書いていますが…まあ、道中観光地らしい場所はどこにもなく、また道路も電柱がないどころか未舗装なので、「とにかく暗くならないうちに安全に到着すること」が最優先だったのです。
なにもかも超「開放的」な宿に宿泊!
さてこの「コバーグコースタルキャンプ」、宿泊するのは8棟ある常設のサファリテント。 電気は基本的に太陽光発電なのでエアコンも冷蔵庫も部屋にはなく、小さな読書灯があるだけです。 食堂兼リビング兼キッチンはサファリテントではない恒久的な建造物ですが、なんと壁は3面しかない(つまり1面はなにもない)開放的なものです。 開放的と言えばシャワーとトイレもです。部屋にはついておらず、外を30秒ほど歩いていかなければならないのですが、これほど大自然を眺められるシャワーとトイレはそうはないでしょう。 というわけでまったく洗練はされていません。でもここは「便利さ」を楽しむ都会ではありません。ただただ「大自然」を楽しむ…というよりも「大自然に包まれる場所」です。 ちなみにガンバランヤの村を出てからはwi-fiもなくスマホも電波が届きません。つまり強制的に「デジタルデトックス」状態になります。 ちなみに最寄りのスーパーマーケットはどこにあるのか訊いたところ「ガンバランヤ」との答え。つまり前回紹介した私たちが丘に登って壁画を鑑賞した村です。はい、車で5時間です。 もう、吉幾三さんもビックリのへき地です! ただ幸いなことに水は地下50メートルから汲みあげてるとのこと。
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