「イタリアの伝説的コンパクトカーが復活」文句なしの個性派デザイン!EVになった“フィアット600e(セイチェント)”を自動車のプロが試乗レポート
フィアットらしさが光るポップなデザインと機能が両立された車内空間
チンクエチェントからの系譜となるデザインエッセンス、毎度かつ安定したフィアットコンパクトカーデザインのインパネ。丸みをあちこちに採り入れたソフトな印象が持ち味だ。スイッチ類も最小限で、とにかくシンプル。 フィアットのシート柄にはいつも驚かされるが、FAITのロゴをエンボスで並べているのは大胆かつ個性的。クッションは厚くて、体をしっかりと、そしてふんわりと包みこんでくれる。 フロントシート同様のデザインとシート地。ボディスペックスからすると、狭いのではないかと危惧したが、そのようなことはなし。大人ふたりなら問題なく座れるのはさすが欧州コンパクト。
見た目を超えるラゲッジ容量!アウトドア派も満足の使いやすさ
おしりが丸いデザインが好影響をもたらし、ラゲッジスペースは想像するよりは広い。ただし、EVのせいで、フロアが高めなのは仕方ないところ。いずれにしても、ちょっとした買い物での荷物ぐらいなら問題なく載せることができる。 リアシートは6対4の分割可倒式を採用しているので、荷物に合わせて片倒しすることが可能。シートバックの上に付いているレバーを引けばワンタッチで倒せる。 リアシートをすべて倒せば広大なスペースが出現する。ふたりでキャンプに行ったり、ホームセンターに大ぶりのものを買いに行ったりできるのはうれしい。
【フィアット600】スペック
EVだけでなく、今後はハイブリッドやPHEVの追加も予定されているとのことで裾野は広がり、街なかでも見かけるようになるだろう。500eは取り回しはいいけど、荷物を積んだりの実用性が足りないと思う方には600eはおすすめ。走りは軽快で乗りにくさはまったくなくて、取り回しもいいし、パッケージングもよし。あとは超個性的なフロントマスクを気に入るかだろう。この点が600eの評価で一番大切なポイントかもしれない。 フィアット 600e La Prima ¥5,850,000 ●全長×全幅×全高=4,200×1,780×1,595mm ●ホイールベース=2,560mm ●トレッド 前/後=1,535/1,525mm ●車両重量=1,580㎏ ●モーター最高出力=115kw(156ps)/4070-7500rpm ●モーター最大トルク=270N・m/500-4060rpm ●一充電走行距離=493km(WLTCモード) 文/近藤暁史
MonoMaxWeb編集部
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