まさかの空振り失態も…なぜ渋野日向子は連覇を狙った全英女子OPで通算12オーバー105位で予選落ちしたのか?
午前8時9分にティーオフした前半のアウトコースは、3番(パー4)で長いパットを沈めてバーディーを先行させるなど、雨に見舞われるなかで巻き返しへ向けて幸先のいいスタートを切った。 しかし、3パットでボギーを叩いた5番に続いて、雨から強風へと気象条件が目まぐるしく変わった7番(パー4)で流れが完全に止まった。2打目をグリーン左サイドの深いラフへ打ち込んでしまい、3打目のアプローチでは浮き気味になっていたボールの下をヘッドが通過してしまった。 最終的にはダブルボギーを誘発してしまった実質的な“空振り”を、渋野自身は「下をくぐってしまったことは仕方がない」と深刻には受け止めていない。それよりもその後のメンタルに大きなトラウマを残してしまった、セカンドショットのミスを苦笑いしながら悔やんでいる。 「あの場面で(深いラフがある)左に行くのは絶対にダメだったので。やってはいけないことをして、あの結果だった。全体を通してアイアンでのセカンドショットが昨日も今日も、というか先週からずっとダメだったので。もうどうしたらいいか、ちょっとわからない状態でした」 初日にバーディーを奪っていた験のいい8番(パー3)でも、ティーショットをバンカーに打ち込んでボギー。10番でまたもやボギーを叩くも、その後は4ホール連続でパーをセーブする踏ん張りを見せたが、アイアンショットへの不安を抱えていては戦いにならない。最後の4ホールで3つのボギーを叩き、万事休すとなったプレーの軌跡を「正直、情けなかったと思う」と振り返った。 「後半はひとつぐらいバーディーを取りたかった、というのはあるんですけど、それどころじゃないショットの状況でした。パーをセーブするのがいっぱいいっぱい、というゴルフをしていては上へは行けない。今年は本当にダメだな、と思っちゃいましたね」 初めての海外試合として臨んだ昨年のこの大会で、LPGAツアー初出場初優勝をメジャー大会で飾る快挙を達成。いつしかつけられた「スマイリング・シンデレラ」の愛称とともに世界へ衝撃を与え、国内でも4勝をゲット。賞金ランクで2位に入ったにもかかわらず、さらに上を目指してオフに施した肉体およびスイングの改造が、現時点では特にアイアンショットでプラス効果を生じさせていない。