サンタクロースを職業にするには? アジア初の公認サンタが突破した「2つの試験」
じつは世界には"サンタクロース"を職業にしている、本物のサンタクロースがいます。「くらしラク~る♪」12月号では、アジア人で唯一の公認サンタさんにお話を伺いました!(取材・構成・文:クリエイティブ・スイート) 【画像】公認サンタクロースの試験項目 ※本稿は、『PHPくらしラク~る♪』2024年11月号より、一部を抜粋編集したものです。
12月のメインイベント クリスマスの代表的存在
みなさんはクリスマスといえば、何を連想しますか? クリスマスツリーやケーキ、プレゼントと答える方は多いと思いますが、サンタクロースを思い描いた人も少なくないでしょう。 サンタクロースは架空の人物と思われていますが、世界には「グリーンランド国際サンタクロース協会」が公認するサンタクロースがいます。彼らは数々の試験を突破し認められた、"正真正銘のサンタクロース"なのです。
公認サンタへの道はじつは非常に狭き門
「公認サンタクロースという職業があるのなら、ぜひ私も!」という人もいるでしょう。実際に「自分にしかでき ない」と実感できる、やりがいのあるお仕事です。しかし「絶対になりたい!」と切望しても、誰でもなれるわけではありません。 現状、公認サンタは世界に約120人と少なく、かなり狭き門なのです。公認サンタになるためにクリアしなければならない試験や規約など、裏側についてご紹介します。
サンタクロースってどんな職業?
・クリスマスに"よい子"にプレゼントを持っていく やはりメインになるのは、クリスマス当日のお仕事です。プレゼントは誰にでも配っているわけではなく、よい子のお家に配るのが原則です。「よい子にしていないとサンタさんは来ない」は本当のことですよ! ・子どもに頼ってもらえる優しいおじいさん 子どもたちの想像の中にある、「サンタクロース像」を壊さないように心掛けながら、子どもが会いたいと思う存在で居続けるのも仕事のひとつ。だからこそ見た目も想像の通り、恰かっ幅ぷくがよく、例の赤と白の服を着て白いヒゲをたくわえているんです。
子どもに夢や希望を与えるサンタクロース知られざる内情をPick Up!
公認サンタクロースだからこそ語れるサンタクロースという存在について見ていこう! \サンタクロースになりたいと思ったらまずは私がチェックします。/ 現在の条件は、スカウト制になっています。一番大切なことは、その人がサンタに向いているかということです。私的な判断ではなく公認サンタの基準があります。例えば見た目は恰幅の良さが必要であり、体力面でも相当な条件を課されます。 また、英語もしくはデンマーク語での面接や身だしなみのチェックをクリアしたのち、発声テストがあります。また思想面や収入面の条件もあり。サンタになりたい人は、まずは私に連絡をしてきてください! ★1:体力測定 プレゼントの入った袋をもち、50m走。そのままはしごを使って高さ約3m、直径120cmの煙突に上り、暖炉から這い出なければならない。そして、子どもたちが用意してくれているクッキー6枚と牛乳を完食し、元の場所に戻る障害物走です。 ★2:発声テスト 「ホゥホゥホゥ」というサンタ特有の言葉で発声テストがあります。ベテランの公認サンタクロースがOKを出すまで続けなければならず、見た目がサンタのイメージと離れているアジア人はブーイングを受けることも。ですがここで認められないと公認サンタにはなれませんので、思いっきりサンタらしく振る舞うのがいいでしょう。 【サンタクロースに向いている人はどんな人?】 周りを、「あっ! この人はもしかして本物のサンタクロースかもしれない!」と思わせられることが必要です。絶対に違うなと言われる人は、日頃からサンタらしい行動を取れていないということにもなるので、向いていません。 サンタらしい行動とは、子どもに対する思いやりはもちろん、人に対する優しさに表れます。決して、日本人だから、アジア人だから向いていない、認めてもらえないということはありませんよ。 \心に余裕がない人は、サンタクロースにはなれません/ サンタクロースになるにあたって、余裕は必要です。時間と資金に心配がある場合、心に余裕は生まれません。厳しい言い方をしますが、ある程度お金に余裕がないと、人に手を差し延べることはできないのです。また同様に時間がなければ、グリーンランドでの会議に参加することすらできません。それらすべてをひっくるめて、「心に余裕がある人」のみ、公認サンタになる資格があります。 \本当に自分がサンタクロースに向いているか悩むときもあります!/ 時折、自分がサンタクロースとして相ふさわ応しいかどうか悩むことがあります。子どもたちにとって、ヒーロー的存在でいられるのか否かという葛藤です。 ですが、上を見ても下を見てもキリがないと自分を奮い立たせています。時にとてもプレッシャーがかかる職業と言っても過言ではないでしょう。落ち込んだりすることもありますが、私は天職だと思って公認サンタクロースを続けています!