【闘病】「乳がん」を早期発見・治療できた理由 『わずかな異変』から発見できたのは…
同じところで検査していたから、わずかな変化に気づいてもらえた
編集部: 現在の体調や生活はどうですか? 坪井さん: 現在、治療から丸2年が経過していますが、元気です。手術の傷は、前から見たら全くわかりません。胸や脇を見ると2か所傷跡はあるのですが、普通に生活していると、そんなところは見られないので、生活に支障はありません。 温泉に行っても、私が乳がんの手術をしたとは誰もわからないと思います。乳房の形も変わっておらず、手術をした右の乳房の方が、手術をしていない左よりもわずかに形が良いくらいです。 また皮膚の感覚は1年で戻りました。乳房の感覚は2年でほぼ戻り、手術前と同じ下着を付けても違和感もないぐらいまで回復しています。また、私の乳がんの性質はホルモンに影響されるものなので、薬を飲んでいます。 中にはそのせいで、更年期障害の症状がでる人もいるようですが、私はさほど感じていません。 がんの告知の時は「なんで私が」と崩れ落ちるような気持ちになりましたし、何度か心が折れる時期もありました。2年半たった今では、乳がんだったことを忘れて生活ができています。
編集部: 今までを振り返ってみて、後悔していることなどありますか? 坪井さん: 後悔はありません。症状は全くなかったのですが、人間ドックを受けていたため早期に発見することができ、転移もほとんどない状態で治療を開始できました。早期発見・早期治療のモデルになれるケースだと思っています。 編集部: 医療機関や医療従事者に望むことはありますか? 坪井さん: 人間ドックで早期のがんを見つけていただき、最先端の検査・治療を受けさせていただきました。感謝しかありません。また、検査技術の向上、手術の技術の進歩に驚いています。 これまでに多くの方の努力や戦いがあった後だからこそ、自分も乳がん患者の仲間入りをして、素晴らしい治療を受けることができたと思います。 編集部: 最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。 坪井さん: 人間ドックで前年の画像と比べてのわずかな変化に気づいてもらえたので、毎年同じところで検査を受けることの大切さを感じています。私の乳がんは全く自覚症状がなく、むしろ年齢の割に元気でした。 症状がなくても、がんが静かに進行している可能性はあります。検診はとても大切だと思います。早期に見つかると治療の時間も費用も苦しみも少なくて済みます。 また、私の場合、がん保険に入っていたので、費用の面で非常に助かりました。読者の皆さんにも、早期発見・早期治療の大切さを知ってほしいです。