皮を食べないと大損する野菜や果物、トマトやニンジン、柑橘類やキウイも!
ナス
濃い紫色の皮は、健康にいい抗酸化物質が豊富に含まれているサインだ。とりわけ、ナスの皮には、体内や脳内の細胞膜を保護するナスニンが含まれている。 また、「ナスニンは体内の炎症を抑え、LDL(悪玉)コレステロールを減少させる効果があります」と、サルジ・ブレイク氏は指摘する。ナスの皮には食物繊維も含まれている。 ナスを使うパルミジャーナや、ラタトゥイユ、ムサカといった料理の下ごしらえでは、ナスは皮をつけたままにしておく。ナスの皮を細長く切り、オリーブオイルと調味料を加えて軽く混ぜたものを焼いて植物性の「ベーコン」を作るのも、ニュージェント氏がお勧めするスペシャルレシピだ。
キウイ
知らない人が多いのだが、実はキウイの皮は食べられるし、体にもいい。 「キウイの皮には、果肉の2倍の食物繊維が含まれています」と、米国食品技術者協会栄養部門の栄養学およびヘルスリサーチ・コンサルタントのアレクサンドラ・カザック氏は説明する。やわらかい毛の生えた皮には、果肉よりも多くの葉酸とビタミンEが含まれているという。 キウイを洗い、そのままかじるか、皮ごとスライスして食べることを勧める専門家もいる。「スライスすれば、口に入れたとき皮よりも果肉の分量が多くなります」とサルジ・ブレイク氏は言う。 スライスしたキウイをフルーツサラダやグリーンサラダに加えたり、キウイを小さく切って、ミキサーにかけてスムージーを作ったりするのもいい。 「皮のうぶ毛がどうしても気になるのであれば、表面が滑らかな黄色いキウイのほうがよいかもしれません」と、アユーブ氏はアドバイスする。 ただし、気をつけたいことがある。「キウイの皮にはシュウ酸が多く含まれているので、尿路結石になったことがある人は皮を食べないでください」と、ヤング氏は注意を呼びかける。
ジャガイモとサツマイモ
ジャガイモをくりぬいて脂質たっぷりの具材をのせて焼いた「ポテトスキン」は、バーの定番メニューで、ヘルシーな食べ物とみなされることはあまりない。だが、「必ずしも脂質たっぷりの食べ物にする必要はありません」とアユーブ氏は言う。 ジャガイモとサツマイモの皮はビタミンC、鉄、カリウム、ビタミンB群が豊富であることに加え、「含まれる食物繊維の50%は皮の部分にあります」とサルジ・ブレイク氏は説明する。 そのため、ジャガイモ(赤や紫の品種を含む)やサツマイモの皮はむかなくてもいい(編注:農林水産省は、ジャガイモの芽や皮が緑色になった部分は厚めにむいて取り除くことを呼びかけている)。 野菜用ブラシを使って流水で皮をこすり洗いしてから料理し、皮ごと食べる。あるいは、ジャガイモの「中身」をくりぬいて皮を焼き、炒めたタマネギなどの野菜やマッシュルームなどをトッピングして、プレーンのギリシャヨーグルトをかけて食べる。 また、「細かく刻んだ皮にハーブやトリュフ塩を加えて炒め、他の料理の付け合わせにしてもよいでしょう」とニュージェント氏は提案する。