大学受験で情報が必須に。高校生向けの情報の学習計画は? いつから勉強を始めればいいの?
情報1の対策はいつから始めればいいの?
多くの学校では、情報1を高1または高2で学びます。そのため、高3の夏以降に改めて「さて情報1をやろう!」と一念発起したとき、大部分を忘れていることが多いのです。予備校で情報1を教えている私のSNSには、毎日のように「情報1の対策が不安です」という相談メッセージが届きます。では、いつから対策を始めればよいのでしょうか? プログラミングが苦手な場合:高1からの学習計画 情報1は100点満点中、約40点がプログラミングやコンピューター関連の出題になると言われています。そのため、プログラミングばかりを対策すればよいというわけではなく、高得点を狙うためには、プログラミング分野の穴埋め問題を正確に解答できる力が求められます。 プログラミングが苦手な生徒にとって、この分野は特にハードルが高いと感じるかもしれません。そこで、高1からの早期対策が重要になります。基本的なプログラミングスキルを身につけ、複雑な問題解決能力を養うことで、後の学習がスムーズに進みます。 一般的にプログラミング学習は、PythonやJavaScriptなどのプログラミング言語を用いて、簡単なプログラムを作成する練習から始めることが効果的です。しかし、ことに共通テストにおいては、実践すればよいというわけでもありません。というのも、共通テストは穴埋め形式で出題され、大部分のプログラムは問題文の中で提示されるためです。 プログラムの作成が求められるのではなく、長文の日本語の会話文を読解し、「何をコンピューターに命令したいのか」を理解し、それを「コンピューターが理解しやすい命令としてどう表現するか」翻訳するテクニックが問われます。そのため、小学生向けのプログラミング教室に通うだけでは満点を取れるような性質の出題ではなく、総合的な読解力と論理的思考が必要です。 次に、データの収集や分析、ネットワークの基礎知識を身につけることが求められます。これにより、情報社会で必要とされるスキルをバランス良く習得することができます。また、情報倫理や情報セキュリティといった、現代社会における必須の知識もこの時期に学んでおくとよいでしょう。 プログラミングが得意な場合:高3の夏からの学習計画 プログラミングに自信がある生徒の場合、情報1の対策を始めるタイミングは高3の夏からでも十分です。基本的なプログラミングスキルがすでに身についている場合、共通テストで8割の得点率を目指すことが可能です。 この時期からの学習計画としては、まず共通テストの形式に慣れることが重要です。過去問や模擬試験を活用し、出題傾向や問題の解き方を把握しましょう。プログラミングが得意な生徒であれば、演習問題を短期間で効率的にこなすことで、解答スピードと正確さを磨くことができます。 また、ネットワークとデータの分析に関する知識の補強もこの段階で行うとよいでしょう。これにより情報1全体の理解が深まり、バランスの取れた得点力が身につきます。さらに、情報社会や情報デザインに関する内容についても再確認し、出題範囲を網羅することで、8割以上の得点を安定させることができるでしょう。