大学受験で情報が必須に。高校生向けの情報の学習計画は? いつから勉強を始めればいいの?
プログラミング学習のポイント
情報1における最大の難所は、プログラミングといっても過言ではないでしょう。特に「反復処理(ループ)」や「条件分岐(if文)」の理解が難しいと感じる生徒が多い傾向にあります。これらの概念は、プログラミングにおいて基礎的でありながらも、その理解には時間と努力が必要です。 授業での指導では、プログラムの手順を視覚化する方法や、具体的な例を用いた説明が効果的です。たとえば、プログラムが何をしているのかを一つひとつ確認しながら進めることで、生徒が理解を深めやすくなります。また、コードをいきなり書かせるのではなく、まずは手順や処理内容を紙に書き出させ、それをもとにプログラムを作成させる方法も有効です。
パソコン教室では太刀打ちできない情報1
このような状況において、情報1は高校生や大学生だけでなく、社会人にとっても必須の教養といえます。かつては「パソコン室でExcelをいじるだけ」だった情報という科目は、いまやExcelのみならず、著作権やネットワークの仕組み、プログラミングの穴埋め問題に至るまで、座学による幅広い知識を扱う科目に進化しています。 全国の国公立大学は、文部科学省から「情報1を受験科目として必須にする」ことを推奨され、次々と対応しています。大学によっては、数学や理科よりも情報1の配点が高い場合もあり、情報1で高得点を取ることが志望校合格の鍵となる可能性さえあります。 また、情報1とITパスポートの出題範囲は異なります。情報1の対策としてITパスポート試験対策の本を推奨する指導者もいますが、両者の範囲は異なるため、受験生はその違いを理解し、情報1に特化した学習を進めることが必要です。 特に東京大学では、共通テストの合計得点1,000点のうち100点が情報1に割り当てられており、前述したように数学IAや英語リーディングと同じ配点です。情報1は受験において無視できない科目であり、早期からの計画的な学習が大学合格の鍵を握ります。