箱根駅伝V2を狙う青学大が掲げた「絆大作戦」とは?
2月から6月にかけて新型コロナの感染が拡大した際、原監督は「閉寮して全員を自宅へ返す」「一部だけを寮に残して強化する」「全員を寮に残して強化する」の3択を迫られた。原監督は管理者としてはリスクの大きい「全員を寮に残して強化する」方針を選んだ。 「チーム全員でコロナ禍にチャレンジしようと。その間、データを取ったが、全員が政府の指針を遵守していました。全員が悲観的にならず楽しさを求めて前向きにコロナに対応した。選手は大人になったと思うんです」 連日、選手の行動をチェックしたが、100%全員が3密をさけ、1日の外出回数も1回未満が8割、それも外出時間1時間以内が100%だったという。 ここまでは、感染者を出すことなく、コロナ禍を耐えきっていることで絆がさらに強まった。 その集大成が箱根にある。 上田委員長は、青学大の絆大作戦と優勝宣言に根拠があることを補足した。 「(1万m)28分台が10人、他も29分台の一桁。ハーフも1時間3分台以内(11人)が揃っている。スピード、スタミナ、そして、原さんの指導でレース展開のうまさの3拍子が揃っている。平均タイムは明治や駒沢は28分30秒だが、それを凌駕するスピード、スタミナ、レース展開、しかも調整力がある。優勝(宣言)もうなずける」 大混戦と予想される第97回箱根駅伝。「絆作戦」を掲げた青学大が本命であることは間違いない。