肩こりや腰痛の「トリガーポイント」って何? 見つけ方や対処法を柔道整復師が解説!
肩こりや腰痛などでときどき耳にする「トリガーポイント」という言葉。なんとなく意味は想像つくものの、一体どういうことを示すのか、正確に理解している人は少ないのではないでしょうか。「にしはち鍼灸整骨院」の金井先生に詳しく教えていただきました。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
トリガーポイントとは?
編集部: トリガーポイントとはなんですか? 金井先生: まず、トリガーとは「引き金」という意味です。トリガーポイントとは、「痛みの引き金となる場所」のことであり、そこを刺激するとその部分だけでなく、遠隔部にも痛みや違和感を引き起こします。 編集部: 自分で痛みなどの感覚が得られるポイントということですね。 金井先生: そうです。そのように「それそれ!」と感じることを、専門的には認知覚と言います。その認知覚を得られる部分がトリガーポイントということになります。 編集部: なぜ、遠隔部に痛みなどを引き起こすのですか? 金井先生: トリガーポイントは筋肉などの深層部にあり、そこを刺激すると「それそれ!」という感覚が得られる箇所です。鍼灸の世界ではそのポイントのことを「阿是穴 (あぜけつ)」と呼びますが、これは中国語で「はい、そこです」という意味です。筋肉は連結しているため、阿是穴(筋硬結)を刺激すると連結している筋肉の遠隔部に症状が出ます。 編集部: 具体的に、トリガーポイントは体のどこに存在するのでしょうか? 金井先生: 研究では、主に人体の筋肉、腱、筋膜、靭帯などに形成されることがわかっています。特に多くできるのは、姿勢を維持するために使う筋肉や筋膜です。そもそも、トリガーポイントは筋収縮を頻繁に繰り返すことで負荷が積み重なり、血行や栄養が不良となって、筋肉が硬縮状態になった部位に発生します。同じ姿勢を長く続けると姿勢筋が過度に緊張するため、肩周りや腰などにトリガーポイントができやすいのです。 編集部: トリガーポイントは自分でも見つけることができますか? 金井先生: 要領を抑えれば自分でも見つけることができます。