松坂桃李、役者の矜持「マックス出しても作品できれば反省」
今のところ感じたことのない“手応え”
「でも今のところ（役者としての）手応えみたいなものを感じたことはまだないかもしれないですね。現場でカメラが回っているときは『これが自分のマックス』と思ってやるのですが終わってから完成したものを観るときに、やっぱり自分の中で反省会が始まったりするんです。『あ～、もうちょっとここはこうだったかな』と。だから『これ以上はない、もうこれは完璧』という意味での手応えみたいなものは感じたことがないかもしれません」 ストイックなまでの気迫を感じるが役者として到達してみたい領域について聞くとしばらく考えたあと笑顔とともに意外な答えが返ってきた。 「基本、怠け者なので『寝ていてもお金が入るようになればいい』って考えることはあります。それが一番いいじゃないですか。どうしよう、株でもやろうかな（笑）」 実際には誰にも負けないぐらい真摯に仕事に取り組み役者としての矜持を見せつつも、決してかっこをつけずジョークまじりに周囲を笑わせる。そのギャップもまた松坂桃李という人の大きな魅力といえそうだ。 （写真と文・志和浩司）
