【ABC特集】それでも子どもが欲しい・・・「#精子提供」で出産へ ”元女性”の夫と女性の妻が子どもを授かり、出産するまでに密着
「#精子提供」で出産へ
いま、SNSを使った精子取引が急増しているのをご存知でしょうか?「精子提供」と検索すると「東大院在籍中」「さわやかイケメン」など自分をPRする文言がたくさん出てきます。SNSでの取引にはリスクがあるとわかりながらも、第三者から精子提供を受け、子どもを授かった夫婦に密着取材しました。 【動画で見る】【それでも子どもが欲しい】SNSで精子提供 夫は元女性の夫婦の葛藤と決断...そして出産へ【newsおかえり特集】
女性として生まれた夫
兵庫・姫路市。ジムのインストラクターとして働く、夫のともやさんは女性として生まれましたが、23歳の時に性別適合手術を受け男性になりました。その後、あかりさんと職場で出会い結婚。2人で過ごす中で「子どもが欲しい」という気持ちが高まっていきました。
第三者からの精子提供はいまだハードルが高い
最初は、病院での精子提供も考えていましたが、第三者の精子を使った不妊治療を行っているのは16の医療機関だけ。さらに、精子提供者の数が減っていて、提供を受けるまでに時間がかかるというのが現状です。 (妻・あかりさん) 「実際、精子提供の現状ってどんな感じなんだろう?とか、そういう人が妊活する場合ってどうなんだろう?と聞きたくて産婦人科にいったら『ここでは無理やから』という感じやったので、そこで決心がついて。じゃあ、自分たちでSNSで探そうになったんです」
SNSで探す苦労 「ちょっと待って、これやられたかもしれん」
2人は、SNSで精子を提供してくれる男性を探すことにしました。 (夫・ともやさん)「#精子提供で、結構出てくるんですよ」 (記者)「重要視しているところは何ですか?」 (ともやさん)「二重ですね。奥さん二重やし。子どもも二重やったら別に違和感ないかな、じゃないですけど」 2人を取材し始めたのは、2021年11月です。この時は、まだともやさんが周りに 「元女性」だと多くの人には打ち明けておらず、顔を出さない条件で撮影に応じてくれていました。 2人は、「精子を提供してもいい」という男性と待ち合わせした場所に向かいます。 (ともやさん)「あぁ、どんな人やろうな。明石やから近くて嬉しいんですよ。だからこれでよかったらすごいいいなって思うんですけど」 (あかりさん)「しっくりくる人を見つけたいところではありますよね」 相手の男性は、兵庫県に住む20代。 (あかりさん)「ちゃんとした待ち合わせ場所、決めてないってこと?」 (ともやさん)「そう。明石駅周辺でって・・・ちょっと待って、これ やられたかもしれん」