これが「ポッキー」ではなくて「1」に見えてしまったら、相当の数論好きかも…「1だけが並ぶ数」の深すぎる世界
たった6個しか見つかっていない素数
残念ながら、桁数が素数のレピュニット数は、必ずしも素数とは限りません。 たとえば、3桁のレピュニット数111は 111=3×37 と素因数分解され、素数ではありません。 素数であるレピュニット数をレピュニット素数といいます。現在確認されているレピュニット素数は、桁数が 2, 19, 23, 317, 1031, 49081 の場合の6個です。
2進法のレピュニット数
さて、0と1を用いて、2増えるごとに位が上がる表し方を2進法といいます。10進法の 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, … を2進法で表すと、 1, 10, 11, 100, 101, 110, 111, 1000, … となります。 では、2進法のレピュニット数、つまり2進法で 1, 11, 111, 1111, … と表される数はどのような数でしょうか?
メルセンヌ数とはなにか
2進法で 1, 11, 111, 1111, … と表される数に1を足すと、 10, 100, 1000, 10000, … となります。これらの数を10進法で表すと、 2, 4, 8, 16, … です。よって、2進法で 1, 11, 111, 1111, … と表される数は、10進法で 2-1, 4-1, 8-1, 16-1, … であり、 2ⁿ-1 (n=1, 2, 3, …) と表されます。このような数はメルセンヌ数とよばれています。
メルセンヌ数でも成り立つ性質
メルセンヌ数2ⁿ-1を2進法で表すと、 111… 11 (n桁) になります。 桁数がdの倍数のレピュニット数は、d桁のレピュニット数で割り切れました。この性質は2進法のレピュニット数,つまりメルセンヌ数でも成り立ちます。 偶数桁の2進法のレピュニット数は、2進法の11で割り切れます。また、桁数が3の倍数の2進法のレピュニット数は、2進法の111で割り切れます。 これらは、nが偶数のメルセンヌ数2ⁿ-1が2²-1=3で割り切れ、nが3の倍数のメルセンヌ数2ⁿ-1が2³-1=7で割り切れることに相当します。 したがって、nがdの倍数であるとき、メルセンヌ数2ⁿ-1はメルセンヌ数2ᵈ-1で割り切れます。特に、nが合成数のメルセンヌ数2ⁿ-1は合成数になることがわかります。