今日ラグビー「リーグワン」が開幕!…旧トップリーグと何がどう違うのか?
作業の大半は2021年6月までに完了した。途中から審査委員長に専念した谷口氏が日本協会理事を退任。その内容を引き継いだ別の協会幹部が、トップリーグの成績を当初の想定よりも色濃く反映させ、今回の形に落ち着いた。 選定過程で高く評価されたのが、7日の開幕戦に登場する予定だったスピアーズだ。リーグワンへの参入条件だった小中高生向けのアカデミーをトップリーグ時代から運営していて、丹念なアンケート調査によりファンサービスも充実させている。 2021年のトップリーグ時代には、全ての来場者へ応援シャツを配った。トップリーグへの来場者に特定のチームのファンが比較的少ないことを調査したうえで、2020年のシーズン中止で配布できなかった在庫を還元したわけだ。トップリーグ初の4強入りを決める準々決勝の会場は、チームカラーのオレンジに染まった。 リーグワンのトップリーグとの最大の違いは、リーグ自体が日本協会から独立したことだ。 試合を運営する主管権は、公益財団法人日本ラグビーフットボール協会(日本協会)から一般社団法人ジャパンラグビーリーグワン(JRLO=昨年9月下旬までの名称は一般社団法人ジャパンラグビートップリーグ)に移った。これまでは試合の運営は日本協会が行い、その収益も日本協会のものだった。各クラブに集客義務はなく、限られた資源のもとで動いていたため、会場演出への評価は高くなかった。 しかし今回からは、加盟する計24チームが第2節以降のホストゲームの興行を担う。以前と異なり、自分たちで試合のチケットやグッズを売り、その収益で運営費を稼がねばならなくなった。経営のプロ化が求められる。 営業努力が経営に直結するため、各クラブは集客に知恵を絞るだろう。スポーツビジネスで重視される顧客満足度を高めるべく、サッカーのJリーグなどに近いアプローチ、トップリーグ時代にはなかったスタジアム演出に舵を切りそうだ。