ラグビー「リーグワン」開幕戦が中止…バスケ天皇杯、ハンド、相撲界…スポーツ界を襲うオミクロン株の恐怖
ラグビーの新リーグ「リーグワン」は5日、旗揚げとなる開幕戦として7日に東京・国立競技場で予定していた、ディビジョン1の「クボタスピアーズ船橋・東京ベイ-埼玉パナソニックワイルドナイツ」を中止すると発表した。 埼玉で同日までに9人の新型コロナウイルス陽性者が確認され、残りの選手も濃厚接触者として認定されたため、規定のキックオフ48時間前までに試合登録に必要な選手がそろわない状況が確定した。同じく規定で延期ではなく中止となり、東京ベイに勝ち点「5」が与えられ、活動を一時休止した埼玉は「0」となる。 日本国内では5日、前日比で倍以上となる2638人の新型コロナウイルス感染者が新たに確認された。一日の新規感染者が2000人を超えるのは約3ヵ月ぶりで、感染力が非常に強い変異株「オミクロン株」への置き換わりが急速に進んでいるとみられる。 リーグワンの埼玉の陽性者が「オミクロン株」かどうかは現時点でわからないが、バスケットボール天皇杯や初場所初日を9日に控えた大相撲、全国高校サッカー選手権参加校、年末や年始に海外遠征を行った空手やハンドボールの日本代表でも感染者が相次いで確認されるなど、スポーツ界が再びコロナ禍の脅威にさらされつつある。
埼玉の選手9人が陽性反応で登録人数を揃えられず
日本ラグビー界が待ち焦がれたマイルストーンになるはずだった、記念すべき新リーグの開幕戦が無情にも幻と化した。7日に国立競技場で予定されていた東京ベイと埼玉の一戦を中止すると、5日夜にリーグワンから発表された。 12チームで争われるリーグワンのディビジョン1は、今週末の3日間に開幕節の6試合を開催。唯一の金曜日のナイトゲームだった東京ベイ対埼玉は、午後7時15分のキックオフ前に開幕セレモニーや国歌斉唱などが予定されていた。 プレミアム感を添える演出を介して、歴史的な一戦として位置づけられていただけに、リーグワン側も公式ウェブサイト上で中止を告知するとともに「試合を楽しみにされていた皆様には、心よりお詫び申し上げます」とコメントした。 開幕を目前に控えて、埼玉とリーグワンは慌ただしく対応に追われた。 埼玉が3日に行った自主検査で、3人に新型コロナ陽性の疑いがあると確認された。濃厚接触の可能性が高い2人を加えた5人が医療機関で再検査を受けた結果、4人が陽性と判定された。チーム側は再び自主検査を実施。陽性疑いが確認された5人が医療機関で再検査を受け、5人全員が陽性と判定された。 3人の陽性疑いが確認された時点で、埼玉はオフ明けの5日午後に予定していた練習を中止。管轄する保健所の指示に従うなかで陽性判定者が最終的に9人となり、自主検査で陰性だった他の選手全員も濃厚接触者として認定された。 リーグワンはキックオフ予定時刻の48時間前までに、試合登録に必要な選手をそろえなければいけないと規定している。埼玉の開幕戦の場合は5日午後7時15分がデッドラインだったが、規定を満たせない状況を受けて開催中止が決まった。