いつかはと思い続けた「ある仕事」をとうとう50代から始めたら。気力が充実、“引き寄せパワー”も働き始めた!【フリーアナウンサー住吉美紀】
フリーアナウンサーの住吉美紀さんが50代の入り口に立って始めた、「暮らしと人生の棚おろし」を綴ります。 【画像】住吉さんが家で執筆するときの“可愛いコーチ” 新しい年が、また始まる。先日、鍼灸院の待合で隣に座った50代前半と思しき男性が、「50歳超えると一年一年が重い。体の不調の増え方が全然違う。今度はここが来たか、という感じなんですよ!」と先生に熱弁を奮っていて、思わず「そうかも」と反応してしまい、そこからしばしその方と盛り上がった。 本当に、50代になると、来ると思っていなかった不調が来たり、同世代でも体調不良の話が耳に入ってきたりする。とにかく、今年も元気で、笑うくらいの心の余裕もある状態で年を越せたことに感謝する年始である。 元気の必要条件は色々とあるが、充実した気持ちで仕事ができているか、というのは年々大きい。若い時は「どんな仕事もやります、できます!」と体力で何でも乗り越えられたが、50代ともなると、いくらお金をいただけても、ただシンドイだけの仕事をしていると驚くほどすぐに体の不調につながったりする。逆に、心向く仕事をして気が充実していると、「私ってこんなにパワーがあったんだ」と体力、気力が湧いてきたりする。 この連載の執筆を始めて、ちょうど半年である。月ー金の帯でラジオの生放送を担当しながら2500~3500字のエッセイを毎週書き続けるのは、正直、私にとってはかなりのチャレンジだ。そんなに書き慣れているわけではないし、器用なタイプでもないため、書く作業には、限られた資源、つまり「自分の1週間の時間とエネルギー」のうちのかなりの部分を注ぎ込むことになる。 しかし、これも自分が選んだ道。書きたいという思いをもう何年も持ったまま、年月だけが過ぎていっていた自分に対して、50歳になって「いつか、いつかって言っていると、このままずるずると体力、気力、時間が消えていくだけ。今書かないで、いつ書くの」と発破をかけた結果だ。 実際に始めてみて、やはり容易ではない。ちょっとした隙間時間もずっとPCに向かっていないと追いつかなかったり、書きたいことが明確に言葉にならなかったり。けれども同時に、とても充実している。「やっぱり私は書くのが好きなのだ」と再確認している。 幼い頃から本が好きで、物語を書くのが夢だった。小学校低学年の頃、飼っていたサリーという雄猫を主人公にして、「The Adventures of Sally(サリーの冒険)」という物語を書いたのを覚えている。ちゃんと小学生なりに章を分けたり、挿絵も描いたり、装丁までしてみたり。誰に見せるわけでもないのに。 就職も実は、ライターや新聞記者に憧れていた。どんな風に仕事をするのか知りたくて、短期アルバイトで、雑誌ライターのアシスタントをさせてもらったことがある。連載の取材先のアポイントを取ったり、資料を揃えたりする仕事だった。