なぜ”名将”モウリーニョ氏はローマ監督に電撃就任したのか…英紙が明かす「伊サッカー界にショックを与えた」仰天人事の真相は?
トッテナムを電撃解雇されていた“名将”ジョゼ・モウリーニョ氏(58)がセリエAの名門、ASローマの新監督に就任することが決定した。ローマが公式発表したもので、契約期間は2021年夏から2024年夏までの3年。ローマは、現在、セリエAで7位と低迷しており4月29日に行われた欧州リーグの準決勝第1戦でマンチェスター・ユナイテッドに2-6と大敗。4日にはパウロ・フォンセカ監督の今季限りでの退任が発表されていた。 英のガーディアン紙によると、ローマのポルトガル人GMであるチアゴ・ピントは、同じくポルトガル人のモウリーニョ氏の「強い崇拝者」で、モウリーニョ氏が4月19日にトッテナムを電撃解雇されると、約1週間後に連絡を取ったという。 チームのオーナーであるダン・フリードキン会長、ライアン・フリードキン副会長は、ポルトガルにすぐ飛び、モウリーニョ氏と面会し、彼らのチームビジョンを詳しく説明した。 同紙によると「オーナーのフリードキン・ファミリーからモウリーニョは重要な発言権を約束された」という。それでもトッテナムでの失敗を見ている英国メディアの見方は冷ややかで懐疑的だ。 英BBCは「なぜモウリーニョのローマでの仕事は、チェルシー、マンチェスター・ユナイテッド、トッテナムと違うモノになりそうなのか」との見出しを取り、「ローマの米国人オーナー、ダン・フリードキンは、ハリウッドの映画プロデューサーでディレクターでもある。彼は話題作りの名人でモウリーニョがクラブの新監督になると発表することで大きなうねりを呼んだ」と、あくまでも今回の仰天人事は話題先行型だったとの見解を報じた。 「誰がこの展開を期待するだろうか。絶対に誰もいない。イタリアのジャーナリストたちは、この数週間にわたりマウリツィオ・サッリ氏(前ユベントス監督)がローマの監督に就任するだろうと予測してきた。彼がどのような選手を求め、どのような戦術フォーメーションを強いるだろうかとも報じられ、すべてが決まっていたように見られていたが、こうなった」と、モウリーニョ監督の就任を批判的に伝えた。当初、ナポリ、チェルシー、ユベントスなどで監督を務めた62歳のサッリ氏の就任が有力視されていたという。