大阪府・吉村知事が定例会見2月4日(全文5完)話の長い短いに男女差はない
国交省の基準を検証する考えがあるのか
横田:フリーの横田一ですけれども、先週も質問に出た大戸川ダムについてについてなんですが、京大の名誉教授の今本さんが知事宛の意見書を2月1日付けで出したんですが、お読みになったのかということが1点と。その中で特に提案しているのが、意見が異なる専門家同士の議論を聞いて決めてほしいと、橋下知事時代も同じようなことがあったということなんですが、この提案に対するお考えと。 特に意見書の中で問題視しているのは、国交省の基準がいいかげんというか、十分チェックされていないんじゃないかと。府の河川整備審議会の議事録は議事要旨しかなくて、国交省の基準を検討したのかどうかよく分からないと。この国交省の基準こそ、ダムの効果を過大に評価して、約9兆円の損失がさも出るかのようにでっち上げているというか、非現実的な想定を出しているというふうに今本氏は指摘してて。 堤防の高さより4メーターも低いところを1センチでも超えたら堤防が必要だと。実際は14センチ今超えているんですけれども。それよりも堤防強化をしたほうが、ずっと安くて早く整備、府民の命が守れると、そっちのほうが有効だというようなことを言っていてですね。例えて言えば、金もうけ主義のお医者さんが年数も費用も掛かる大手術を薦めて、安価で済む薬を薦めないと、堤防強化を薦めないというようなものだと言ってるんですが、この国交省の基準について検証するお考えがあるのか。意見書を読んだかということと、意見の異なる専門家の議論を聞いた上で判断するのかということと、国交省の基準についてどう考えるのか、3点お伺いしたいんですが。
意見書自体、手元にも来ていない
吉村:まずその専門家の方の意見書自体を僕は、僕のところには、手元にも来てないし、読んでもいません。それが大阪府に届けられているんだったら大阪府の担当は読んでいるかもしれませんが、僕自身のところに、僕自身が読んだということはありません。これは別にダムに限らず、いろんな要望というのがもう数多く大阪には寄せられますから、知事が1つ1つ全部見るということはまずないという、実務の中でもそうですし、9000人の組織ですから、これは、もし、それが部局としては把握しているかもしれませんが、僕は読んでいません。 そして、まず判断としては、それは最終決定ではありませんが、大阪、専門家によっていろんな意見、立場、考え方あると思います。それは山のように日本には専門家がいますから。その中で大阪府としては、府の方針決定をする上では、大阪府の専門家の意見、これを重視していきたいと。きちんと府として選定しているわけ、選任して、そして府の専門家の会議があるわけですから。それを重視する。府の専門家もさまざまな専門的な立場から、いろんな意見がある中で判断をされていると思うので、それを尊重していきたいというふうに思います。 今回の大戸川ダムについても、200年に一度の大雨が生じると。そのときに33回中2回のパターンに当てはまれば9兆円の被害が、東淀川区、旭区に生じると。お亡くなりの方も多数出てくるということですので、それを防ぐための効果があるという判断ですから、それを基に大阪府としては、僕は府民の命・財産を守る責任がありますから、適切な判断をしていきたいというふうに思います。