「もっと誇りに思ってほしい」─自分の“正体”を子供にどう伝えた? レイザーラモンHG夫妻の答え
「普通アップロードって10秒くらいで済むのに、10~15分グルグル(進捗インジケーターが)回ってるのよ」とAIの長考にヤキモキさせられながらも、「『おっ、いけたー!』って何とか通るようになってきて」と次第にコツをつかみ、あっという間に、20万人超(執筆時)のフォロワーを抱える人気TikTokerとなる。 映画「ターミネーター』さながらの攻防は、人類側に軍配が上がった。 まさに「I’ll be Back」。 躍進の原動力となったのは、「今流行ってるのは、こういう感じ(の動画)だよ!」と構成作家顔負けの提案から、撮影の手伝いまでこなす、子供たちの存在である。 さすがはデジタルネイティブ世代と言うべきか。有名TikTokerからコラボのオファーがあると、「その人とは絶対やったほうがいいよ!」などと戦略面のサポートもしてくれるというのだから、舌を巻く。 「まだフォロワーが足りない!」とダメ出しを食らうことがあっても、「TikTokは子供との関係を一気に近づけてくれた!」とHGパパはまんざらでもなさそう。未来への扉を、親子二人三脚でこじ開けたのだ。めでたしめでた……じゃない。 (……あれ? 子供たちは、既に“知ってる”?)
一発屋には「尊敬の念しかない」
ホッコリエピソードののど越しのよさに、危うく丸のみしかけたが、間一髪。どうやって親の仕事、“パパは一発屋・HG”を打ち明けたのか、何が原因でバレたのか、その辺をつまびらかにせねば意味がない。 「TikTokのせい?」「漫才のときは素顔だから、それで?」 と慌てて質問攻めにしてみたが、全ては無駄骨。カミングアウトも何も、住谷家に隠し事など存在しなかったのである。 「子供が小さいときは、劇場に連れて行って一緒にネタ見て。合間はショッピングモールを親子3人で歩いたり……」 と杏奈さんが回想すれば、 「昔は(テレビの)収録も付いてきてたので、ハードゲイの格好も見たことがあって。『これがパパのお仕事だよ!』って教えたら、『何、これ?』みたいなリアクションだった」 とHGが懐かしむ。