大阪府・吉村知事が定例会見9月8日(全文1)感染者が多い状況で、病床も逼迫
一定のデータに基づいて判断
じゃあなんでこのBMIが高い方にするんですかというところなんですけど、一定のデータに基づいて判断をしています。まず、現場のお医者さんの意見は僕、聞くこと結構あるんですが、現場のお医者さんから、どうも若い方で重症化される方はBMIが高い人が多い。そういう感じがものすごくするという意見を複数聞いてました。もちろんこれは一般論として、BMIが高い方が重症化リスクが高いというのは、一般論としてはいわれていたわけですけども、今回の波で、それはどのぐらいの方がいらっしゃるのか、現実、じゃあ大阪でそんな患者さんはどのぐらいいらっしゃるのかということについて分析をいたしました。 結果ですけれども、この第5波の重症者の方、今、合計683人いらっしゃいます。683人いらっしゃる中で、BMIが30以上の方の洗い出しをいたしました。これはあくまでも保健所からの聞き取り、HER-SYSの入力上にあるものですので、場合によってはここに出てない、BMIが高い方もいらっしゃると思いますし、あるいは30にいってないけど、20代だけど、比較的高い方もいらっしゃると思います。その中で保健所が入力してて、BMIが30以上と、この段階でかなり限定されてきているわけですが、その上の数字でも結構これは数字として高い数字が出てます。 まず20代について、重症者が20名いらっしゃいますが、そのうちの半分、10名がBMI30以上の方です。つまり50%の方が、大阪で第5波で重症になられた20代以下で約半数、20代の約50%が実はBMIが30以上の方です。
国も重症化リスク因子として認定
そして30代については、56人中13人ということで、これは23%。40代については19%。合わせると、20代から40代見てみますと、だから40代以下で見ますと、22%の方がBMIは30以上の方ということになっています。つまり40代以下の重症者の方の内訳として、22%の方がBMIが30以上、肥満の状況にあるという方が重症化しているということです。 ちなみに全国のBMI30以上の比率っていうのはどのぐらいかというと、約3.8%です。ですので、それと見ても、全体でも11%ですけど、4%ですから5倍ぐらいの数字になっているということです。これが50代とか60代、特に60代以上になってくると、このBMIが高い方の数がすごく少なくなっています。 なので、50代も、50代は9.6%、一定ありますが、60代は4%ですから、高齢者でものすごくBMIが高い方が重症になってるっていうことではなくて、高齢者は高齢者の理由で重症化されてると思いますが、若い方は、比較的今まで重症化しにくい中でも、重症化している人を分析すると、もちろん基礎疾患をお持ちの方が多いですが、それはいろんなご病気という意味での基礎疾患です。基礎疾患がなく、基礎疾患ないというのでわれわれは表示しますから、BMI、肥満については。基礎疾患ないとされておきながらも、実はBMI非常に高い方が入ってる場合が多いということです。もちろんそれを、両方ある方もいらっしゃいますが、そういった傾向にあるということです。ちなみに、もともと国もこの肥満の状態にある方を重症化リスク因子として認定をしています。だから、ワクチンなんかでも実は優先接種の対象になっています。あまり知られてないんですけど、対象になってると。 じゃあ、なんでなの、エビデンスあるの、ということなんですけども、これは国が判断したときの指標、材料ですけども、中国圏、そして英語圏において、2019年から2020年に発表された75本の論文があります。これをメタアナリシスに解析を行った結果、肥満を有するCOVID-19の感染者に以下の事象が示されています。 まず、このCOVID-19陽性になるリスクが肥満じゃない方と比べて46%以上高い。入院するリスクは113%。そして、ICUに入室するリスク、重症化ですね、リスクは74%高い。死亡率は48%高いとされています。これは世界から出されている正式な論文です。これを基に日本としてもBMIが高い人を優先接種の対象にしようと。あるいは重症化リスクが高いんですっていう公表をしているとおりの、その参考にしたエビデンスです。