実は老後は《月10万円》あれば問題なし…安らかに自宅で最期を迎えるために「本当に必要なおカネ」をご存じですか
累計188万部の大人気シリーズ『おとなの週刊現代』が大幅リニューアル!週刊現代で大反響だった記事の中から、相続や在宅介護など、「死後の手続きと生前準備」にまつわる記事を、加筆のうえ、ピックアップ。 【マンガ】工事現場の「交通誘導員」はいくら稼げる? 驚きの最高月収 〈第1部 知らないと損する死後の手続きの新常識〉、〈第2部 今日から始める生前準備のすべて〉、〈第3部 身の回りの整理整頓。人生の最期を考える〉の三部構成からなる『おとなの週刊現代 2024 vol.4 死後の手続きと生前準備』 (講談社MOOK) より一部抜粋・再編集して、人生の最期で失敗しないためのノウハウをお届けする。 『「トイレの扉をカーテンに」「浴室には浴槽台を」自宅で最期を迎える、家族に迷惑をかけない《最強リフォーム術》』より続く
安らかな最期を求めて
住宅改修や訪問介護、訪問医療を上手く組み合わせて利用すれば、病院や老人ホームで過ごすより、余裕のある最期を迎えることができる。 厚生労働省が'20年に発表した「医療給付実態調査報告書」によれば、食費を含めて70~74歳の月々の入院管理費用は平均26万円。病気や治療の内容で多少のばらつきはあるものの、年々、高額になっている。 老人ホームはどうだろう。LIFULL介護の有料老人ホームデータ('22年)によると、全国の有料老人ホームの月額費用の中央値は約24万円。介護付きの施設だと、入居一時金でさらに数百万円を支払わなければならず、負担が大きい。 病院と老人ホームに比べれば、自宅で旅立ったほうがよっぽど費用を抑えられる。 重要なポイントは、介護保険を最大限活用することだ。20万円までの改修、福祉用具のレンタルが1割程度の負担で利用できる。 なお、介護保険は65歳以上であれば利用でき、住まいのある自治体の市役所などで申請可能だ。手続きには、要介護認定・要支援認定申請書、介護保険被保険者証の原本、マイナンバーカード、身分証明書が必要なので、忘れずに準備しよう。 もし自力で窓口に足を運べない場合は、家族やヘルパーに代わりに申請を行ってもらおう。その際には、印鑑が必要になる。