ECユーザーが配達に求めるのは「無料」「スピード」。カゴ落ちの理由+安心できる配送条件+実店舗受取割合など最新の消費者意識
米国のEC専門誌『Digital Commerce 360』と調査会社のBizrate Insightsが消費者1013人を対象に実施したECの最新調査によると、2024年調査も配送に関して「無料」「迅速な配送」が上位にあがりました。10人中8人以上が配送の最優先事項に「送料無料」(81.34%)をあげ、2位の「迅速な配送」(68.41%)を引き離しました。配送スピードとそのコストは、調査結果の上位にあがる重要なテーマ。回答者の55.68%は、小売事業者が商品在庫を保管し、すぐに出荷できる状態にしておくことが重要だと答えています。
2024年もEC顧客が求める配送は「無料」「迅速」
2024年に実施したアンケート調査の結果によると、消費者が好むのは送料無料だけではありません。回答者の半数以上(53.11%)が、返品する際の送料も事業者負担とし、無料にしてほしいと答えています。さらに、小売事業者の返品ポリシーが柔軟であること(26.26%)、返品を受け付ける実店舗があること(17.87%)を好んでいます。 配送料金に関しては、回答者のうち3分の1以上にあたる35.83%が「送料が無料でない場合、リーズナブルな金額で設定されていることが最も重要」だと回答しました。 ■ 配送に求めるスピードは「当日配送」「翌日配送」 配送スピードに関する質問の回答結果を見ると、消費者の約4分の1(24.38%)は、注文当日の配送が最も重要であると回答しています。これに類似し、4分の1以上の消費者(28.43%)は、翌日配送に対応することが最も重要だと答えました。 少数派ですが、ECで注文した荷物を自分で受け取ることを好む人も見られました。具体的には、9.97%の消費者が、小売事業者にロッカーでの受け取りを配送サービスの1つとして提供することを望んでいると答えました。ロッカーでの荷物受け取りを提供している配送会社は、UPS社、FedEx社、Walgreens社などです。 6.02%の消費者は、オムニチャネルで受け取りできることを望んでいると回答しました。これには、ECで購入した商品の店舗受け取り(BOPIS)と、車中で商品を受け取れるカーブサイドピックアップが含まれています。