日本人初の最多勝を決定的にしたダルビッシュの7回無失点今季最終登板はサイヤング賞争いへのアピールとなったのか?
カブスのダルビッシュ有投手(34)が25日(日本時間26日)、シカゴのギャランティード・レート・フィールドで行われたインターリーグのホワイトソックス戦に先発。7回、94球を投げ3安打無失点5奪三振の素晴らしい内容で今季最終登板を締め、日本人投手として初の最多勝を決定的にする8勝目をマークした。防御率も2.01に下げリーグ2位、奪三振も93で同3位タイとなり、サイヤング賞候補として再浮上した。最有力候補のレッズのトレバー・バウアーは、5勝4敗、防御率1.73、100奪三振で2冠。もう一人の候補で3年連続サイヤング賞を狙うメッツのジェイコブ・デグロームは4勝2敗、防御率2.14、94奪三振の成績で26日(日本時間27日)に最終登板を残している。
ダルビッシュは、その立ち上がりに高打率を残すアンダーソンにライト前ヒットを許したが、後続を斬った。3回にも先頭のエンゲルに左中間二塁打を浴びたが、ホームは踏ませない。二死三塁からモンカダにアウトローに98マイル(158キロ)のフォーシームを決めて微動だにさせなかった。この日のダルビッシュのフォーシームの出来を物語る象徴的シーンとなった。 5回には、ツインズの前田健太から伝授されたばかりのチェンジアップをダル流にマイナーチェンジしたボールを使い、エンゲルをスイングアウト。 7回のマウンドに上がる前には、コントレラスへの死球を巡って、ホワイトソックスのコルデロが危険球退場となり、抗議したホワイトソックスのレンテリア監督まで退場となる大荒れ試合となった。2回にコントレラスは3ランを放った際にバットを放り投げたが、その行為に対する報復死球とみなされたものだ。 それでも冷静にダルビッシュは7回も3人で抑えてベンチでデビッド・ロス監督と握手。大量援護をもらって日本人初となる最多勝を決定的にする8勝目を手にした。 米メディアは、単独トップの8勝目をマークしたダルビッシュの「7回ゼロ封」のラスト登板を受けて、どうサイヤング賞の行方を見ているのか。