見どころたくさん!東京・玉川上水をたどるハイキング④拝島から羽村取水堰へ
再び、流れの付け替えポイント現わる
歩道橋のある交差点で奥多摩街道から離れ、宮本橋を渡って右岸に移る。緩やかに登って「かに坂公園」の分岐を過ぎて木々に囲まれた道を進むと、左手に福生加美上水(ふっさかみじょうすい)公園が現われる。この付近一帯は緑に包まれており、静かで心地よい雰囲気だ。少し西側に行くとビュースポットがあり、羽村草花(はむらくさばな)丘陵の眺めがよい。 ちなみに羽村草花丘陵には市街地と自然のはざまのようなハイキングコースがあり、こちらもおすすめである。 緑地公園の一角に玉川上水旧堀跡の碑があった。説明板によると、この公園の西側には初期の堀跡があり、玉川上水開削後の1740年に、多摩川の洪水を避けるために現在のラインへとつけ替えられたとのことである。
標高色分けの地図を見ると、この付近、玉川上水はこんもりと盛り上がった小さな尾根の東側を通っている。この盛り上がった部分は自然か人工かわからないが、時に多摩川の洪水から玉川上水を守る堤防のような機能も果たしていたのではないだろうか。 このこんもりとした小さな尾根には道がついていた。これまでほぼ平坦な道を歩いてきたので、里山のトレイルに足が喜ぶ。 やがて金毘羅大権現に飛び出す。金毘羅というと、玉川上水駅西側に金比羅橋があったのを思い出す。金毘羅の神様は水や海と関わりがあるともいわれているので、玉川上水沿いに祭られているのも納得できる。 すぐ向かいにあったビジターセンターがあったのだが、残念ながら休館。その先、山道のような緩やかなトレイルを下り、樹林帯を抜け開けた場所に出た。このあたりが、洪水を避けるための玉川上水付け替えの起点と思われる。
いよいよ感動のご対面
すでに左岸の高台との高低差は大きく、明るく開けた平坦な道が続く。ゴールが近づいている雰囲気だ。羽村大橋の下をくぐると水道施設が現われた。第3水門である。この第3水門で取水された多摩川の原水は、水道管を伝って村山貯水池(多摩湖)に送られる。