自民・石破氏、総裁選出馬会見 質疑応答(全文1)外交・安全保障政策はかなり違うかもしれない
自民党の石破茂元幹事長は1日午後、記者会見を開いて自民党総裁選への出馬を表明した。 【動画】自民・石破茂氏、総裁選に出馬表明 記者との質疑(2020年9月1日) ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「自民・石破茂氏、総裁選に出馬表明 記者との質疑(2020年9月1日)」に対応しております。 ◇ ◇
菅氏の総裁選出馬をどう思うか
司会:先ほどの質疑応答の続きからいきたいと思いますので、ご質問のある方は挙手をお願いします。それでは後ろの産経さんと、その隣と、順番にいきましょうか。 産経新聞:産経新聞の【クリハラ 00:00:20】と申します。今回の総裁選に関しましては、長官であられる菅義偉先生も立候補のご意向を示されております。以前6月の月刊誌のインタビューでは、菅さんに対して同じく地方を大事にされる方だというふうに論評されました。あらためて菅さんという政治家に対して、菅さんが総裁選に出馬されることについてご所感があれば伺いたいと思います。 司会:続けてどうぞ。一緒ですか。 石破:一問一答で。続けますか、はい。 朝日新聞:すいません。朝日新聞の藤田と申します。この政策パンフの安全保障のところでちょっとお伺いさせてください。まずさっきのお話だと安倍首相の政権のときにおっしゃられた敵基地攻撃能力を含む新たな安保戦略の検討というのは、石破さんが総理になったら引き継がれるということでいいのかというのが1つです。 もう1つが、アジア版NATOが非常に関心を持ったんですが、これは中国、北朝鮮まで含めてお考えなのか、ただ、そう簡単ではないと思うので、例えばこの地域で核ミサイル、核やミサイルの軍縮を呼び掛けるとか、軍備管理ですね。そういったことをお考えなのか、その辺をお願いいたします。
嫌な思いをしたことは一度もない
石破:ありがとうございました。まず菅先生に対する思いであります。それは、政権奪還のときに私が幹事長だった。菅先生が幹事長代行だった。われわれが政権奪還を確実としたときに手を握り合ったときの思いはずっと残っています。あの厳しい中で共に選挙を戦ったと。お互いに気力、体力の限界まで頑張ったと。あのときの握った手の感触は終生忘れることがないと思っています。 そして幹事長、あるいは地方創生大臣、一緒に仕事をさせていただきました。嫌な思いをしたことは一度もない。2人だけで話したことも何度もあります。地方を大事にする、秋田のご出身です。私は鳥取です。そこにおいて小学校、中学校、菅先生は高校までお過ごしになったんだろうと思います。原点は地方にあるということ。そして共に日本海側であります。雪深い土地であります。そこの思いは共有していると思います。常に、昔は裏日本なんていわれました。悲しい思いをしました。ここに雇用と所得。東京に稼ぎに行かなくても暮らしていける、そういうような地域をつくりたい。そういう思いは共通しています。 そしてそのために何をするかという手法は、同じ人間ではないから違うんだろうと思う。どうやって地方を雇用と所得のある場にしていくか。そのための手法を論じるということは総裁選の大きな意義だと思いますが、そこに対する思い入れ、原体験、それを共有する方であるというふうに認識をしておるところでございます。 安全保障についてでありますが、わが自民党の提言では敵基地攻撃能力という言い方をしておらないかと思います。相手国領域ということですから、ここはちゃんとした説明が必要だと思っておりますし、民間人に対して危害を加えるということはあるべきではございません。この問題は、私、小泉内閣で防衛庁長官をしておりますときに議員から質問を受けました。陸海空自衛隊は北朝鮮を攻撃する能力を持っているのかというご質問をいただきました。まったくありませんということをお答えいたしました。航空自衛隊は侵入してくる相手国航空機を排除する、そういう能力は世界一ですが、相手国まで行って策源地を攻撃する、そういう能力は持っておりません。そして空中給油機も足りません。AWACSも足りません。そういう状況で航空自衛隊にそういうようなことを命ずることはできないということをお答えいたしました。イージス艦はそのような能力を持っておりません。わが国はトマホークを装備いたしておりません。