都民は「感染を減らす努力を」 国は「有効な政策を」 「私どもは東京の医療崩壊阻止を」―東京都医師会・尾崎会長
東京都医師会の尾崎治夫会長は22日、緊急記者会見を開き、冒頭で都内では23区だけでなく多摩地区を含めた広い地域に新型コロナウイルスが蔓延(まんえん)しているとしたうえで「感染者の増加が止まる気配はない。どこで検査して、PCR陽性(の患者)が出ても驚くことがないくらい出ている。要は市中に入り込んでいる。年末年始にかけて医療体制が手薄になる。本当にこの3週間がラストチャンスだと私は思っている」などと危機感を訴えた。 【会見動画】東京都医師会の尾崎会長、コロナ対策「真剣勝負の3週間」訴え
そして、医療機関が新型コロナ患者への対応に追われており、その他の救急患者は「ほとんど受け入れられない状況に近付いていると聞いている。いまこそ感染者を少なくしないと、通常診療が本当に駄目になる瀬戸際だ」とも強調。「『勝負の3週間』は過ぎたが、本当に真剣に勝負したい。その3週間にしたい。『真剣勝負の3週間』と言わせていただく」と語り、活動が活発で感染例も多い20~50代を中心に、「仕事後は真っすぐ帰宅する」など感染拡大防止への協力を呼び掛けた。 メッセージの矛先は政府にも及んだ。尾崎会長は、「是非政府、政治を担っている方々にも、どうしたら有効に感染を抑えることができるのか。緊急事態宣言を出してくれと言っているのではない。どうしたら、本当に有効で、効果がある対策、政策が取れるのかを是非真剣に考えていただいて、そして声明を出していただきたい。国民・都民に訴えかけていただきたい」と求めた。 尾崎会長は「都民のみなさんには感染を減らす努力をしてください。国にも有効な政策を出してくださるよう願いします。そして、私どもは一生懸命、東京の医療が崩壊しないように頑張ってまいります」と語り、会見冒頭の発言を締めた。