高校にも広がるデータサイエンス教育!その最前線を紹介
「読み・書き・そろばん」に相当する重要なスキルになるともいわれる「データサイエンス」。 現在、Web3.0、AI、ChatGPT、VRなどの仮想空間と現実を融合させたデジタル革新が進行し、日々急激に進化・発展しています。 こうした急速な環境変化の中でも学生たちが自分らしい生き方を選択し、対応できる力を身につけられるように、大学でのデータサイエンス関連学部・学科の新設ラッシュや、一般学生へのMDASHの動きがあることは別記事で紹介しました。今回は高校での動きについて見ていきます。(寺田拓司:東京個別指導学院 進路指導担当)※データサイエンス:データを収集・分析・解釈し、そこから有益な知見や洞察を導き出す学問のこと。※MDASH:文部科学省の「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度」の略称で、大学や高等専門学校の教育プログラムのうち、数理・データサイエンス・AIに関する優れたものを認定・選定し、教育機関の取り組みを支援する制度のこと。 データサイエンス学部・学科の新設ラッシュ! 一覧を見てみる
2022年度の高校入学生から、全員がデータサイエンスを学んでいる
2022年度の新高校1年生から、改訂後の高等学校学習指導要領が段階的に実施されています。「情報1」が必履修科目になったほか、激しい社会変化の中でも柔軟に対応できるよう、「総合的な探究の時間」が導入されました。 「情報1」はプログラミングやデータサイエンスなどを高校段階で全員に学んでもらうために、新たな必履修科目として導入され、発展した内容の「情報2」も新設されました。2025年度大学入学共通テストから「情報1」が出題教科に加わったことをご存じの方も少なくないでしょう。 「探究」とは、教科の垣根を越えた横断的な学習のことです。生徒が自分らしさや将来の生き方について、自らテーマや課題を設定し、その目標に対して、他者と共に試行錯誤しながら能力や知識を養います。そのプロセスは、データサイエンスのプロセスと類似しています。 「探究」の中でもデータによる説得力を持った分析・提案を行う必要があるので、データサイエンスの手法が必要とされることにも納得がいきます。