「はやぶさ2」カプセル内に砂 JAXA会見(全文2)要求値の100ミリグラムは確実
言葉を失ったあと最初に出た一言は
毎日新聞:渡邊先生にお聞きしたいことは、今、質問がまさにそこの部分が出たので、逆に澤田さんにお聞きします。開けたときに言葉を失ったとおっしゃっていました。言葉を失ったあと最初に出た一言、教えてください。 澤田:いや、正直覚えてないんですけども、なんでしたっけね。もう、いや、たぶん、おお、とかっていう感動の言葉だったと思う。本当に、ちょっとイメージしていた量と違ったので、もうびっくりしました。もうそのときの記憶が飛んでいるのであまりちゃんと覚えてないですけれども。 毎日新聞:複数で作業しておられた? 複数の人で作業をしておられたんですね。 澤田:はい。キュレーションチャンバーの中の作業ですので、キュレーションメンバーも作業しておりますし、われわれサンプラーのほうもお手伝いというか、作業を手伝って、開封を確認するというところをやっていました。 毎日新聞:最初に見たのは、じゃあ大勢の、同時に見ているんですか。 澤田:すみません、それは私が一番最初に見させていただきました。 毎日新聞:皆さんに声を掛けるときに、なんて声を掛けましたか。 澤田:いや、もう、見て、見てと。びっくりするからとにかく【**00:44:57】というふうに、次の人に回しました。 毎日新聞:分かりました。ありがとうございました。 司会:ありがとうございます。続きまして、フリーランス、秋山さま、お願いいたします。澤田さん、臼井さんへのご質問となります。
たくさん入っていた場合を想定していたか
秋山:フリーランスの秋山です。このたび、本当におめでとうございます。澤田さま、それから臼井さまに質問なんですけれども、今回、本当に目で見てもすごい量が入っていたということで、もう本当に見ていてもうれしくなるような写真なんですけれども、澤田さまにまず伺いたいのが、何事も「はやぶさ2」プロジェクト、皆さん慎重な方が多いので、たくさん入っていた場合の想定というのは、何かされて、計画ですとか初期分析の進め方ですとか、持っていらっしゃったのでしょうかということと。 あと、臼井さまのほうに先日、8日の記者会見のときに、お取り扱いの手順、半年ほど掛けて初期分析と、それからカタログ作りを開封のあと、進められるというお話がありましたけれども、想定以上にたくさん入っていた場合に進め方に、何か調整ですとか、時間をある程度最初の想定よりももしかしたらたくさん時間が掛かるかもしれないといった、そういった見通しというのはありますでしょうか。以上、2点お願いいたします。 澤田:じゃあまず澤田のほうからですけど、装置の開発を工学の立場から担当していましたので、うちらはこのサンプルとガス、その両方をちゃんと日本に持ち帰ってきて、キュレーションチャンバーの中まで入れるというところが責任範囲だったので、そこでちょっと肩の荷が下りてほっとしているんですけれども、そこから先は今度、分析の話になりますので、橘さんのほうから説明してもらおうと思います。 橘:橘が引き継いでお答えします。私たち分析をする立場の科学者のほうから、当初考えた必要量というのは、先ほども澤田から説明がありました、100ミリグラム、0.1グラムです。これは今のいろんな分析技術を使って、私たちのやりたいことがやれるように、最低限ということで0.1グラムを考えておりました。ですが、科学者というのは欲張りなものなので、あったらいいなと思ってた量はグラムオーダーでしたので、私としては非常に、本当に欲しい量が取れたなという気がしています。 このぐらい量がありますと、いろんな比較を行うとか、さまざまなやれることが増えてくると思いますので、ぜひこのサンプルを使って【サン*** 00:48:25】まで研究を進めていこうと思っています。 こういうことを実現できたっていうのは、工学の澤田さん含めてサンプラーチームが理学の面と工学の面で協力して、密に連携を取って、お互いに意見を述べ合いながら開発してきたサンプラーのおかげだと思っています。