どうする、どうなる!新型コロナ入国規制でJリーグ外国人監督や外国人選手が続々来日不能に
第3波の襲来とともに昨年末から感染の再拡大が止まらない新型コロナウイルスが、2月下旬のシーズン開幕へ向けた新体制のスタートを間近に控えているJクラブを直撃し始めた。 7シーズンぶりにJ1へ挑む徳島ヴォルティスは15日、新たに招へいしたスペイン出身のダニエル・ポヤトス監督(42)が新型コロナウイルス禍の影響で来日のめどが立たず、同じくスペイン出身のマルセル・サンス・ナバーロコーチ(38)とともに、18日の始動時は不在となると発表した。 イギリスや南アフリカ、ブラジルなど世界各国でより感染力が強いとされる変異種が確認された事態も受けて、政府は昨年12月28日から外国人の新規入国を一時停止。さらに14日からは相互往来の合意がある11ヵ国・地域との間で例外的に認められていた、ビジネス関係者の往来も一時停止した。 スポーツ界も例外ではない。すべての国・地域からの外国籍指導者および選手の新規入国を、11都府県に発令されている緊急事態宣言の期限として定められている2月7日まで一時停止すると、14日の段階でスポーツ庁からJリーグを介してすべてのクラブへ通達されていた。 現時点でポヤトス監督は自宅のあるバルセロナで足止めされている。来日予定日は未定となっているなかで、エスパニョールやレアル・マドリードの下部組織などを率いた経歴をもつ指揮官は、クラブの公式ウェブサイトに「最愛の徳島ファミリーの皆さんへ」と題したメッセージを寄せている。 「不運なことに世界中の人々が、新型コロナウイルスとパンデミックが引き起こしている様々な例外的な状況に悩まされています。私は日本政府からの指示に従っているため、ファンの皆さんに私自身が最初のトレーニングに帯同することができないことを知らせたいと思います」(原文ママ) 徳島は18日から23日まで高知市内で1次キャンプを、25日から2月7日までは宮崎市内で2次キャンプを行うスケジュールを立てている。ポヤトス監督はすべてで指揮を執れないばかりか、来日しても2週間の自主待機措置が求められるため、新天地に合流できるのは開幕直前となる。 もっとも、これは期限通りに緊急事態宣言が解除されることが前提となる。解除の目安となる、感染状況が2番目に深刻なステージ3相当まで下がる状況に対して、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は「1ヵ月未満では至難の業」という見解を示している。