田中将大の去就決定は年越しが濃厚に まだ獲得の可能性があるとささやかれる球団の名前
楽天を自由契約になり、他球団での現役続行を目指している田中将大の去就決定は長期化の様相を呈している。都内で12月8日に開催された中学生を指導するイベントに参加した際、楽天との再契約の可能性を聞かれ、「そこはないと思います」と否定したことが報じられた。 【写真】「2億円」が「400万円」に急降下 球史に残る“大減俸”を味わった選手がこちら 「現役続行を続ける観点で見れば、楽天と再契約するのがベストと思われましたが、自ら自由契約を申し入れた時点でその道はなかったのでしょう。楽天サイドは今季の推定年俸2億6000万円から野球協約で定められた減額制限を超える大幅減俸を提示しましたが、来年の戦力構想から外したわけではない。交渉の席につく姿勢を示していましたが、田中の意思が固いことを考えると楽天に戻ることはないと思います」(スポーツ紙デスク) 日米通算200勝まであと3勝に迫っている田中だが、今季は1試合登板のみ。昨オフに右ひじのクリーニング手術を行い、状態がなかなか上がってこなかった。来季はコンディションを整えて、パフォーマンスが上がってくることが期待されるが、戦力としては未知数だ。 田中の退団が報じられた直後は、下位に低迷したヤクルト、中日が獲得に名乗りを挙げるのではないかと有力候補に挙げられたが、現時点ではどの球団も獲得に積極的な姿勢を見せていない。 セ・リーグ球団の編成担当はこう語る。 「実績は十分ですが、重要なのは戦力として稼働するかです。メジャー球界から復帰して4年間で通算20勝33敗と負け越している。打線の援護との兼ね合いもありますが、パフォーマンスが落ちている印象です。直球に本来のキレがないので、変化球でかわそうとして痛打を浴びる。経験豊富な投手なので修正点は分かっていると思いますが、なかなかうまくいかないので歯がゆいでしょう。今年は右肘の手術明けということもあって、1軍で通用する水準に達していなかった。楽天で復活を目指すのがベストだと思ったのですが……」 NPBで手を差し伸べる球団がなければ、独立リーグや海外のリーグでプレーするか、現役引退を決断することになる。前出のスポーツ紙デスクは「このまま終わってほしくはないですが、置かれた状況は非常に厳しい。いずれにしても早期決着は厳しいでしょう。どこかの球団で先発にケガ人が出るなどの事態に備えてトレーニングを続けることが考えられますが、越年して春季キャンプ、オープン戦、開幕と、決まらないままになるかもしれません。どこまで待てるか」と厳しい見通しを口にする。